TASAKI、ディップ、オハラなど/本日の注目個別銘柄

2014年3月14日 16:21


海運セクター全面安ではあるものの、業種別騰落率では相対的に下落率は小さくなっている。メリルリンチ(ML)では、大手3社の投資判断を一斉に「アンダーパフォーム」から「中立」に格上げ、ダウンサイドリスクは限定的になってきたとの評価。また、UBSでも日本郵船<9101>と商船三井<9104>の投資判断を「セル」から「ニュートラル」に格上げ、タンカー部門の見方をより楽観的に見直したもよう。一昨日に急落したバルチック指数が前日は下げ止まったことも支援材料に。

<9204> スカイマーク 300 -18さえない。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げ、目標株価も440円から290円に引き下げている。シェア拡大路線の同社だが、国内線の単価下落やA380機投入の先行投資負担増から、来期の営業黒字転換は困難と判断しているもよう。株価には織り込み不足の状況と。なお、MSでは空運業界のセクター判断も格下げしている。

<7968> TASAKI 659 +79一時ストップ高。前日に発表した第1四半期の決算が買い材料視されている。営業利益は2.9億円で前年同期比6.2億円の収益改善となり、上半期計画3.5億円に対する進捗率は82%に達している。国内小売部門売上が大幅に増加、収益改善のけん引役となっている。消費増税前の駆け込み需要なども背景とみられるが、想定以上に順調な収益回復を好感する動きが先行。

<2379> ディップ 1580 +40買い優勢。前2月期の業績上方修正を前日に発表している。営業利益は13億円の従来予想から17億円、前期比6.9倍の水準にまで上方修正、昨年12月に続いての上方修正となっている。求人需要が高まるなか、サイト機能の強化やイメージキャラクターを使ったCM放映などの施策の奏効が業績上振れの背景に。想定以上の業績変化率にポジティブなインパクト。

<5218> オハラ 617 +33買い先行。前日に第1四半期の決算を発表、上半期業績予想を上方修正しており、ポジティブに捉えられる格好へ。第1四半期営業損益は4.2億円の黒字で前年同期比8.3億円の収益改善、上半期予想は従来の2億円の赤字から3.9億円の黒字に増額している。子会社の決算期変更に伴うプラス寄与もあるが、それを大きく上回る改善幅となる形に。

<3658> イーブック 1498 -269下落率トップ。前日に前1月期の決算を発表、今期の大幅減益見通しが売り材料につながっている。前期営業利益実績は4.5億円で前期比1.1%増益、従来予想をやや下回る水準でのty口に。一方、今期は2.5億円で同44.4%減益の見通し。売上が2割成長見通しながら、収益率が大きく低下する見方。値下げ実施による粗利益率の低下、新規顧客開拓や成長に向けた先行投資など固定費負担増が収益率低下の背景に。

<9507> 四国電力 1512 -129下落率3位ときつい下げ。原子力規制委では前日、九州電力川内原発の優先審査を決定している。同社の伊方原発に関しても、早期の優先審査期待は残っていたため、来期業績のコンセンサスが若干切り下がる状況ともなっているようだ。ただ、第2陣としての位置付けには変化もなく、原発再稼働に向けた動きの進展自体が評価材料との見方も。

<4971> メック 801 -60大幅続落。全般的な投資マインドの萎縮に伴い、個人投資家主体に人気化していた中小型株の下げが本日も目立っている。同社に関しては、いちよしのレーティング引き下げなどもマイナス材料。フェアバリューは900円から1000円に引き上げているものの、株価上昇によって、レーティングは「A」から「B」に格下げしている。なお、タブレット端末向けエッチング剤のピークアウトを見込む一方で、スマフォ・タブレット端末向け銅表面粗化剤の拡大により、来年度も高い増益率は続くと予想している。

<3662> エイチーム 5710 -410さえない動きが目立つ。本日、上半期の決算発表を控えており、短期的な警戒感が先行する格好のようだ。第1四半期営業利益は1.1億円、前年同期は単独決算で6.7億円であったため、実質的に大幅減益の格好であったとみられる。また、新四季報では今期営業利益は17億円を予想、会社計画の24億円を下回る予想になっている。

<9681> 東京ドーム 545 -37売り優勢。前日に1月期の決算を発表している。営業利益は117億円で前期比21.5%増益、1月の上方修正の水準で着地した。一方、今期は89億円で同24.1%の減益見通しに。先の観測報道どおりの水準ではあるが、アナリスト予想は125億円レベルであり、正式発表を受けて、あらためて嫌気売りも集まる格好に。なお、会社側のガイダンスは保守的な傾向が強いといった見方も。《FA》

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