バック・トゥ・ザ・フューチャーの“空飛ぶ”スケボーが現実に?映像公開に海外で話題沸騰
2014年3月6日 17:50
25年前の映画「バックトゥザフューチャーII」をご存じだろうか。そこに登場する未来の飛ぶスケボー「ホバーボード」が現実にあったらいいのにと思ったかもしれない。今週、HUVr社がYouTubeに公開した映像が本物なら、「未来がやってきた」。
【ウソのように素晴らしいHUVrボード】
HUVrの映像によると、プロスケートボーダーのトニー・ホークをはじめとする有名人がロスアンジェルスの街角に集まった。空飛ぶスケボー、HUVrボードを試乗するためだ。懐かしいデロリアンやクリストファー・ロイド(バックトゥザフューチャーのドク役)も登場する。映画の中で主人公が乗っていた派手なピンクのホバーボードそっくりのボードまである。
HUVrボードには自動的にバランスを取る機能があり、ボードから落ちる危険はないそうだ、とUSAトゥデイ紙は報道している。とても安全なのでヘルメットを着用する必要もない。ユーザーのスマートフォンにブルートゥス経由で接続し、行程や距離、スピード、所要時間を記録するアプリまであるという。
全てがウソのように素晴らしい。一体全体、HUVrボードは本物なのだろうか?
【HUVrボードは本物なのか?】
HUVrのサイトを見てみよう。HUVrによると、HUVrボードのプロジェクトはマサチューセッツ大学物理学部の卒業プログラムのために、2010年夏に開始された。
「プロジェクトチームは物理化学、電気および磁気学の専門家から構成されている。我々は科学的に重要な、反重力の謎を解く鍵を発見した」ともっともらしく述べている。
しかし、サイト内の法律関係のセクションには、「本サイト上の商品やサービスはそれらがいつでも入手可能であることを暗示したり、保証するものではない」とある。
HUVrの映像にもヒントが隠されている、とInternational Business Timesは指摘する。開始から2分10秒後の映像に注目しよう。HUVrボードに乗っている人が空に浮かんでいる本当の理由は、ハーネスにつけられたワイヤーであることがはっきりわかる。
HUVrボードの映像が偽物だったことを受けて、International Business Timesには以下のようなコメントが寄せられている。
・磁気浮上式リニアモーターカーが登場してから何年にもなる。磁気浮上式スケートボードがあってもいい。
・本物だったらいいのにと必死で願っていたけれど偽物だった。(サイトで発表していたように)本当に重力を克服する方法を発見したとしたら、科学に及ぼす影響は天文学的なもので、ホバーボードの実用化よりもずっと重要な意味がある。
HUVrのサイトによると、HUVrボードの試乗デモは投資家を集めるためのマーケティング計画の一環である。「進行中の研究開発に対する資金を集めるため、この素晴らしい製品を宣伝している」そうだ。