JR東、山形新幹線「つばさ」のデザインを変更 県鳥「おしどり」がモチーフ

2014年3月4日 18:51

 東日本旅客鉄道(JR東日本)は4日、山形新幹線の魅力向上を目的として「つばさ」車両のエクステリアデザインを変更すると発表した。4月以降塗り替えを行ない、2016年度末を目途に全編成の塗り替えが完了する予定という。

 同社によると、先頭部を取り巻く印象的なラインと深い紫色は、鳥類で最も美しいと言われる紫色の飾り羽根をもつ山形の県鳥「おしどり」をモチーフとした。

 帯には県花である「紅花」の生花の鮮やかな黄色を基調に、染料に加工されるにつれ赤色へ変化していく「紅花」の色の移ろいを先頭部に向けてのグラデーションで表した。蔵王の雪の白をバックに、山形の彩り豊かな自然の恵みと新幹線の持つ躍動感を表現したという。

 また、シンボルマークは山形の美しい四季をあらわす4つのデザインを順番に配した。東京寄りの片面には春を表す「桜」と「ふきのとう」を、もう片面に夏を表す「紅花」と「サクランボ」、そして山形寄りの片面には秋を表す「稲穂」と「りんご」、もう片面に冬を表す「蔵王の樹氷」を並べた。

 今回のデザインは、山形県出身の世界的な工業デザイナーで、KEN OKUYAMA DESIGN代表の奥山清行氏が手掛けた。

 同社はまた、山形エリアで新幹線車両初の乗ること自体を目的とする列車「とれいゆ」をデビューさせると発表した。

 この列車はE3系(新幹線用車両)を改造したもので、山形新幹線・福島~新庄間の山形エリアを中心に運行する予定。沿線に揃う、「食」「温泉」「歴史・文化」「自然」を温泉街のように散策しながら、仲間との時間や偶然の出会いを楽しむことをデザインコンセプトとした車内空間にするという。

 車内には、畳座席を配置した「語らいの間」や、足湯につかりながら車窓を眺められる「くつろぎの間」などを設ける。営業運転は7月以降の予定。

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