ノキア、Android搭載モデルのスマホを発表
2014年2月28日 22:25
フィンランドの通信機器メーカーのノキアは、スペインのバルセロナで行われた携帯電話の見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」にて、同社にとって初めてとなる基本ソフト(OS)に「Android(アンドロイド)」を採用したスマートフォン(多機能携帯電話)を発表した。
ノキアが発表した初のAndroid搭載モデルは「NokiaX」「NokiaX+」「NokiaXL」の3機種であり、価格は122~150ドルを予定している。これらの3機種は現在スマートフォン市場にて活況となっている、いわゆる「低価格帯スマートフォン」の部類に含まれ、100ドル前後の低価格帯スマートフォンの市場は高価格帯スマートフォンの市場と比較して4倍程度の速さで成長すると言われており、今回のノキアの発表も、そうした成長著しい市場への商品投入の必要性を強く感じた結果とみられる。
またノキアは近日中にその携帯電話事業を米マイクロソフトに72億ドルで売却することが決定している。しかし今回の新型機種ではその米マイクロソフトのライバルとも言える米グーグルの基本ソフトであるAndroidが搭載されており、低価格帯スマートフォンを発表するためにはAndroidが必要であり、米マイクロソフトとの板挟みもやむを得ないと判断したという見方もなされている。
今回発表された「NokiaX」は、4インチのディスプレイと3Mピクセルのカメラ、512MバイトのRAMが搭載されており、アジアやヨーロッパ、またインドや南米、中東やアフリカなどでまもなく販売が開始される予定だ。「NokiaX+」は「NokiaX」とほとんど同じ仕様だが、メモリの容量が「NokiaX」が512Mバイトであるのに対し768Mバイト。また「NokiaXL」のディスプレイは5インチで、2Mピクセルのフロントカメラ、5Mピクセルの背面カメラが搭載されている。
米マイクロソフトによるノキアの携帯電話事業の買収は、この数週間以内に完了するのではないかと言われている。しかしそうして買収が行われた後に、今回発表されたこれらの「NokiaX」「NokiaX+」「NokiaXL」の3機種に対して、米マイクロソフトがどのくらい重要視するかに関しては、疑問の声も挙がっている。(編集担当:滝川幸平)