世界で最も生活環境が良いのはウィーン、東京は第43位 コンサル会社マーサーがランキングを発表

2014年2月28日 22:48

 世界で最も生活環境水準が良い都市はウィーンで、チューリッヒが2位、オークランドが3位と続き、4位にミュンヘン、5位に北米で最も生活環境水準が高いバンクーバーとなっていた。アジア地域の最高位はシンガポールの25位で、日本では東京の43位が最高、次いで神戸47位、横浜49位、大阪57位だった。グローバル・コンサルティング・ファームのマーサーが調査した。

 世界40か国以上において組織人事、福利厚生、退職金・年金、資産運用分野でクライアントにサービスを提供するコンサルタント会社マーサーは、多国籍企業やその他の組織が駐在員を海外に出向させる際の報酬を公平に決めるための基準となる、「世界生活環境調査」を毎年実施している。

 2月19日に発表された「2014年世界生活環境調査―都市ランキング」によると、ヨーロッパの都市が世界生活環境ランキング上位を占める中で、ウィーンが前年と同じく、世界で最も生活環境水準が高い都市となった。ウィーンを1位とするトップ5都市の順位は11年以来変わっていない。

 一方で世界的に生活環境が低いと位置づけられたのは、イエメンのサヌア(219位)、チャドのンジャメナ(220位)、ハイチのポルトープランス(221位)、中央アフリカ共和国のバンギ(222位)と、前回に引き続き最下位のイラクのバグダッド(223位)だった。

 アジアでは、シンガポールが最高位という結果になった。その後に、東京、神戸、横浜、大阪と日本の4都市が続いている。タジキスタンのドゥシャンベ(209位)は、アジアの最下位となっている。シニア・リサーチャーのスラジン・パラカティル氏によれば、「アジアは他どの地域よりも、都市間の生活環境水準の差が大きな地域である。韓国の都市が例に挙げられるように、多くの都市では、生活環境が引き続き改善している。一方、中国の一部の都市のように、大気汚染の広がりが生活環境を悪化させている」としている。

 全体的にヨーロッパや北米の生活環境水準が高いという長年の傾向は変わらないものの、調査ではインフラ設備に大規模投資を行っている新興都市も紹介されており、経済的にも飛躍し続ける新興都市の今後の動向が注目される。(編集担当:横井楓)

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