生まれ変わっても管理職になりたい」男性74.4%、女性64.0%

2014年2月27日 16:50

 女性管理職の実態調査が26日発表された。楽天リサーチが、1月24日から1月29日の間、現在課長職以上の役職に就いている管理職500名(男性250名/女性250名)を対象にアンケートを実施したもの。

 職種別の調査において女性管理職が多いのは、サービス業(男性11.6%、女性16.0%)、不動産・建築業(男性8.4%、女性10.4%)。逆に少ないのは、電気・電子・機械などのメーカー(男性10.0%、女性4.8%)、IT通信(男性10.4%、女性5.6%)。現在の役職に関する質問では、課長クラス(男性52.0%、女性42.4%)と部長クラス(男性28.4%、女性19.2%)に男性の割合が多く、逆に役員・経営者(男性19.6%、女性38.4%)は女性のほうが多い結果となった。

 特に男女差が見られた項目は、所属企業の企業規模。従業員数30名以下の企業で勤務していると回答した人は男性は20.8%だったのに対し、女性は54.0%と約2.5倍。また35歳未満で管理職になった人の割合では、男性が16%だったのに対し、女性は26.4%。女性は男性と比較すると、小規模企業で比較的早い段階で管理職になる傾向があるとしている。

 既婚者の割合は、男性85.2%、女性52.0%。子どもの有無は、男性78.4%、女性43.6%。男性と比較して、女性の場合は役職に就くことで、結婚や子育てといった機会を逸しやすいことが伺える結果となった。

 「管理職になって犠牲にしたもの(複数回答)」という問いに対しては、男性が、配偶者と過ごす時間(46.0%)、趣味に費やす時間(43.5%)、子どもと過ごす時間(42.2%)と答えていることに対して、女性は、趣味に費やす時間(48.9%)、健康(41.5%)、食生活(31.1%)と答えており、男性は家庭や子どもを省みる傾向が高いのに対し、女性は自分自身の健康や生活により目を向けていることがわかった。

 また、「生まれ変わっても管理職になりたいか」との問いに、「はい」「どちらかといえばはい」と回答した人の割合は、男性74.4%、女性64.0%となっている。全体を通じて女性のほうが管理職でいることに対してより多くの悩みやジレンマを抱えているのではないかと予測できる結果となった。

 男女雇用機会均等法が制定されてから24年。いまだに、女性管理職はより多くの困難を強いられているように見える。しかし本調査では、「最終的に自分の判断で物事を決定できるのは勇気のいることだが、人から言われたことだけをやるよりやりがいがある(48歳/女性)」との声も聞かれた。今後は性差だけでなく、より高い能力や気概もビジネスの現場において求められることは間違いないだろう。(編集担当:堺不二子)

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