(中国)「影の銀行」のデフォルト再び回避か、吉林省信託発行の理財商品
2014年2月27日 15:34
*15:34JST (中国)「影の銀行」のデフォルト再び回避か、吉林省信託発行の理財商品
吉林省の信託会社、吉林省信託が発行した理財商品(高利回りの金融商品)の一部で償還が滞っていた問題で、デフォルトを回避できる見通しになったと現地メディアが27日伝えた。「影の銀行(シャドーバンキング)」の資金源となっている理財商品が破たんすれば、中国の金融システムにマイナスの影響を及ぼすと懸念されていた。
理財商品は、資産運用会社が投資家から集めた資金を企業に融資し、元利払いを受ける仕組みとなっている。今回問題となっていた理財商品の「吉信・松花江77号」(全6期)では、融資先の山西省の石炭会社、山西聯盛集団が経営破たんし、支払いが不可能になったとされていた。
しかしながら27日の報道では、担保人9社が2月末までに、計15億元を山西聯盛集団に出資する方針と報じられている。この資金は「吉信・松花江77号」のうち、償還期限の早いものから順次支払いに充てられるもようだ。なお、「吉信・松花江77号」の第5期募集分(計8億7300万元)までがすでに償還期限を過ぎている。
1月末にも、中誠信託が発行した理財商品について、デフォルト懸念が浮上。最終的には第三者が元本を保証する形で危機が回避されている。《NT》