【中国から探る日本株】北京がEV充電設備の大規模設置計画を始動、年内に1000基
2014年2月27日 08:07
*08:08JST 【中国から探る日本株】北京がEV充電設備の大規模設置計画を始動、年内に1000基
中国の北京市は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)等のエコカーの普及促進に向け、充電設備網の整備に乗り出す。地元メディアによると、年内に1000基の急速充電スタンドを設置する計画。設置場所100カ所の選定が終了しており、近く建設を開始する運びだ。
同市でこうした大規模な充電設備の設置計画が進められるのは、これが初めて。深刻な大気汚染が社会問題となる中、エコカーの導入を促すにはインフラ整備が必要と判断した。同市では近く、新エネルギー車の充電設備を対象とした管理規定も発表する方針で、規格や充電料金などを明確化する。
北京市による本格的な充電設備網の整備は、エコカーの普及推進という意味において自動車メーカーの追い風となる見通し。このほか、充電装置や部品を手掛ける国内外の企業も直接的な恩恵を受けると期待されている。
また、自動車メーカー自らもエコカー販売に弾みを付けるため、充電設備の整備に乗り出し始めた。報道によれば、BYD(比亜迪)や上海汽車といった現地の自動車大手に加えて、東風汽車と日産<7201>の合弁会社である東風日産などが提携先となる充電設備メーカーを模索している。
うちBYDは、独ダイムラーとの合弁会社が発売予定のEV向け急速充電装置において、スイスの電機大手ABBと提携することが明らかとなっている。ABBは今後6年間、壁掛け式の充電装置を同合弁会社のEV向けに供給する予定。《NT》