注目銘柄ダイジェスト(前場):星光PMC、中部電力、クルーズなど

2014年2月24日 11:34


*11:35JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):星光PMC、中部電力、クルーズなど

星光PMC<4963>:982円(前日比+108円)
急伸。経済産業省では3月末をメドに、「セルロースナノファイバー」の実用化ロードマップを策定すると報じられている。実用化前倒しを視野に後押しする方向のようだ。セルロースナノファイバーの市場拡大期待が再燃する格好となり、関連銘柄の中心的な位置づけがなされている同社などに注目が向かう格好のようだ。第一工業製薬<4461>なども関連の一社として買いが先行へ。

中部電力<9502>:1269円(同+24円)
しっかり。電力株は全面高で業種別上昇率トップ。LNGのスポット取引価格上昇報道など、原発の早期再稼働期待にもつながる格好とみられる。同社に関しては、シティが投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価1500円を継続している。値上げ効果で来期黒字転換の確度が高く、下期の復配を予想としている。PBR0.7倍以下の水準は割安とも。相対的な自己資本比率の高さなど財務健全性も評価している。

太平洋セメント<5233>:360円(同-16円)
売り優勢。野村では投資判断を「買い」から「中立」に格下げしている。目標株価も480円から420円に引き下げている。今期業績予想は上方修正しているが、東北の復興関連や消費増税前の駆け込み需要に係る要因が大きく、今後は徐々に減速していくと考えているもよう。来期は国内が営業減益となり、トータルの営業利益は横ばいにとどまると予想している。

ゼリア新薬<4559>:2495円(同-170円)
大幅安。先週末に自己株式売出の実施を発表、目先の需給懸念が強まる形になっているもよう。666万株の自己株式処分、並びに、99万株をオーバーアロットメントで売出する計画。売出株は最大で、自己株式を除いた発行済み株式数の16.8%の水準となる。調達資金は生産能力引き上げを目的とした設備投資、研究開発投資に充てる計画。

太陽誘電<6976>:1265円(同-77円)
下げが目立つ。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げ、目標株価も1400円から1000円に引き下げている。今期営業利益は104億円、会社予想140億円を大幅に下回るとみているもよう。また、来期は99億円で減益を予想している。円安効果の低減により、売価下落を生産性上昇やコスト削減で補うことが難しくなると判断しているもよう。

内田洋行<8057>:290円(同+16円)
急伸。同社は先週末に業績予想の上方修正を発表、上半期営業損益は3.5億円の赤字から1.5億円の黒字に、通期では15億円の黒字から17億円の黒字に上方修正している。補正予算による理科予算の執行が進むなど公共関連事業分野が上振れしたほか、Windows XPのサポート終了に伴う買い替え需要などで情報関連事業も好調に推移。

ツガミ<6101>:629円(同+34円)
大幅続伸。JPモルガン(JPM)では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を730円から820円に引き上げている。足下で新製品のタレット旋盤が堅調に推移していることに加え、HDD関連の需要も顕在化し、2月以降の月次受注トレンドが株式市場の想定を上回るものになる可能性が出てきたと捉えている。業績は来期にかけてV字回復を予想とも。

牧野フライス製作所<6135>:804円(同-19円)
軟調。JPモルガン(JPM)では、来期にかけての業績V字回復は織り込み済み、更なる株価上昇には中国を中心とした新興国市場の回復が必要と指摘している。償却費や人件費の拡大を考慮すれば、来期の市場の期待値は高すぎると捉えているもよう。同社は他社よりも新興国ウェイトが高く、とりわけ、春節明けの中国工作機械需要に注目と。

スターティア<3393>:1856円(同+156円)
大幅高。2月28日をもって、東証マザーズから東証1部への市場変更を発表したことが好材料視されている。東証1部市場への昇格によってTOPIXに算入されることに伴い、機関投資家からの買い需要も見込まれ、需給面のポジティブインパクトに期待感が高まる格好に。なお、需給発生日については3月28日の大引け時点となる。

アキュセラ<4589>:2366円(同+96円)
5日続伸。13日の上場初日に付けた初値の2300円を回復し、強い動きとなっている。初値の回復によって需給改善期待が高まる中で、短期資金も向かいやすい状況に。先週は4社の上場が承認されるなど、3月は10社のIPOが予定されており、同社については直近IPO銘柄の一角として見直しの動きも強まっているようだ。

クルーズ<2138>:6510円(同+1000円)
ストップ高。先週は、スマートフォンやタブレット端末向けレーシングバトルゲーム「ACR DRIFT」をiOS端末向けに世界配信を開始すると発表し急伸となり、引き続き、短期資金を巻き込んだ上昇となっている。また、20日には、M&Aや資本・業務提携などを積極化し海外展開、事業規模拡大を加速させることを目的とした資金調達の実施を発表し思惑も。《KO》

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