KDDI、小野薬品工業、TOTOなど/本日の注目個別銘柄
2014年2月21日 16:21
<9433> KDDI 5866 +165買い先行。来期営業利益は7300億円以上と、今期予想比10%以上の増益になる見通しと観測報道が伝わっている。スマホの販売増に加えて、販促費前倒し投入による費用負担の軽減などが背景に。市場コンセンサスは7500億円でインパクトは乏しいものの、13期連続増配の公算が大きいともされており、素直に好業績を評価する動きが優勢に。また、全体相場が大きく反発していることで、指数連動性の高さなども追い風になっている。
<3092> スタートトゥデイ 2348 +153強い動き目立つ。みずほ証券では、3月初旬に発表予定のFTSE定期見直しを予想している。リバランスは3月20日の引けに実施されるもよう。日本銘柄では11銘柄の新規採用を予想、同社も候補銘柄の一つとしており、需給思惑が先行する形にもなっているようだ。なお、同社の他に、日本取引所<8697>なども新規採用候補とされているもよう。
<4310> ドリームインキュベータ(DI) 168500 +12200買い優勢。前日には、「鷹の爪」などオリジナルIPを多数開発しているディー・エル・イー<3686>がマザーズへの上場承認を発表している。出資企業である同社には含み益の拡大期待が高まる状況となっているもよう。同社の保有株式数は506000株、シェアは11.5%のようだ。前日にはサイバーダイン<7779>の関連銘柄が人気化するなど、IPO関連銘柄には関心が高まりやすくなっている。
<5002> 昭和シェル 1012 +52買い優勢。本日は石油・石炭セクターが業種別上昇率のトップになっている。経済産業省が石油元売り各社の設備統合を促す方針と報じられている。生産性に新目標などを定めるもよう。結果的に製油所の再編などが進むことになるとみられ、各社の収益力向上につながっていくとの期待感が先行へ。
<4528> 小野薬品工業 9970 +520大幅反発。三菱UFJでは投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を9000円から17000円にまで引き上げている。抗PD−1抗体は「癌に対する世界の標準治療薬」となり、2020年に世界売上高5000億円を超え、2030年には2兆円を超える可能性があると考えているもよう。このシナリオに基づくと、営業利益は14.3期の337億円から20.3期には1506億円に達すると予想している。なお、本日はモルガン・スタンレー(MS)でも目標株価を引き上げているようだ。
<5332> TOTO 1459 -2さえない。シティでは投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価は1350円としている。国内需要の失速、海外事業への投資負担増、税率正常化などにより、来期は営業利益、純利益ともに減益が予想されるとの見方。営業利益は今期予想比8%の減益を見込んでいるようだ。業績見通しに対して現状の株価はやや割高と判断しているもよう。
<7745> A&D 548 -43急落。前日に業績予想の下方修正を発表、営業利益は従来予想の23億円から12億円に減額修正、大幅増益予想から一転して減益に転落の見通し。国内の医療機器や海外の計測・制御機器などが当初見込みに達せず、円安により海外生産比率の高さもマイナスに影響したもよう。第3四半期までの推移から下振れは想定線だが、決算発表直後であるため、ネガティブなインパクトが強まる形に。
<7239> タチエス 1465 +49反発。野村が投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1500円から1700円に引き上げている。来期営業利益は前期比2.3倍の63億円と予想、国内販売の好調、メキシコ拠点の本格稼働、中国市場での人気機種の生産好調などが想定されるためと。再来期は新機種の貢献などで一段の利益成長が可能とみている。
メガバンク3行ともに小幅高、各社ともにTOPIXの上昇率を下回る展開。バークレイズでは大手銀行の業界ビューを「ネガティブ」に引き下げている。長期金利の低迷、貸出利ザヤのマイナス、国内貸出の伸び悩み、来期の減益ガイダンス懸念、割安感の乏しいバリュエーションなどから、銀行株への投資意欲は盛り上がらず、相対的にジリ貧が続くと予想している。
<9928> ミロク情報 413 +26朝方から強い動きが目立つ。前日に配当予想の修正を発表、期末配当金は従来予想の12円から15円にまで引き上げている。前日の終値をベースとすると、配当利回りは3.9%の水準に達する。かつ、期末一括配当でもあり、3月末にかけて配当権利取りの動きが強まるとの期待感が先行へ。とりわけ、今年はNISAのスタート年となるため、3月末にかけて高利回り銘柄の関心は高まっていくとみられている。
<8053> 住友商事 1331 +18堅調。UBSでは投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1300円から1500円に引き上げている。業績と配当には短期的なダウンサイドリスクがあったが、仮に 今年度業績が下振れても、配当は期初計画水準となる可能性が高まったと考えているもよう。今後は、相対的な出遅れ感や割安感などの巻き返しも期待され、本決算に向けて好パフォーマンスが期待できると。なお、UBSでは三井物産<8031>の投資判断も格上げ、一方で伊藤忠<8001>は格下げしている。《FA》