引き続きNYダウに対する比較感で1万5000円乗せが目安、好業績株の見直し=犬丸正寛の相場展望
2014年2月21日 16:18
日経平均は引き続きNYダウに対する比較感からジリ高が見込めそうだ。ただ、既に高値圏に到達しているNYダウは、中国リスク等から乱調子となることも予想され日経平均の波乱も想定しておく必要はありそうだ。
昨年末からの下げに対しNYダウは3分の2戻しとなっているのに対し、日経平均は半値戻しにも達していない。消費税の影響やエネルギーリスクなどから日本経済の先行きに懸念が高いとはいえ足元の企業々績が好調なだけに日経平均はNYダウとのサヤをもう少しは詰めてもいいはずだ。
ただ、主役の外国人投資家が参加していない今のエネルギー不足の相場では、相場が盛り上がることには限界がある。とくに、売買代金1.8~2.2兆円の間での相場ということを考えれば、腰の入った買いは見込めず、次々と物色のホコ先を変える軽いタッチの展開が予想される。
狙われそうな銘柄としては、3月期業績の良い銘柄を見直す動きが予想される。とくに、第3四半期での利益進捗率が高く通期増額が期待される銘柄、しかも、PERでの買い余地やテーマ性のある銘柄が買われてくるものとみられる。
テーマ的にはTPP交渉の最終段階から「農業関連」が浮上する可能性がある。また、豪雪一巡からオリンピック、東日本復興などに関連した建設関連は動きやすくなるだろうし、さらに、「カジノ関連」もテーマとして表面に出てくる可能性がありそうだ。少ない売買代金を考えれば新日本製鐵のような超大型銘柄ではなく中小型の足の軽そうな銘柄が狙われそうである。
なお、日経平均の半値戻しは1万5157円である。同時にその水準には30日線が位置している。来週は1万5000円台乗せが目安となりそうだ。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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