備蓄の柱は米 ポリ袋の調理方法も紹介 農水省が災害時の備蓄ガイド作成

2014年2月20日 13:33

 東日本大震災や新型インフルエンザの流行などの経験を踏まえて、農林水産省はこのほどライフラインが停止する大規模災害等の緊急時に備えた、家庭用食料品備蓄ガイドを策定した。備蓄の最大の柱は米で、さらに水、カセットコンロ、缶詰が必要。またガイドではポリ袋での米調理や保存食のアイディアレシピなども紹介されている。

 東日本大震災では物流の混乱によって食料を満足に調達できたのが3日目以降の地域があったあり、電気の復旧に1週間以上、水道の復旧に10日以上の時間を要した地域もあった。さらには新型インフルエンザなど感染症発生時には、感染拡大防止の観点から不要不急の外出を控えることが大切となる。

 こうした事態に備えるために、ガイドでは日頃から、最低でも3日分、出来れば1週間分程度の家庭での食料品の備蓄に取り組むことが望まれるとした。

 最低限備えるべきなのは①1人当たり1日1リットルの水②カセットコンロとボンベ③エネルギーおよび炭水化物の確保として、備蓄の柱となる米。2kgの米が1袋あると、水と熱源があれば約27食分となる④缶詰:タンパク質の確保――の4本柱。また、普段使いの食料品等の「買い置き」も有効な備蓄方法の1つとし、消費期限などを考慮しながら、米などの通常購入している保存性の良い食料品を少し多めに「買い置き」するのも有効とした。

 災害が発生してライフラインが停止してしまった場合、発生当日、3日後、1週間後とライフラインの復旧状況が異なる。このため復旧段階に応じた食料品を備蓄することが望ましい。発生当日は最低限の飲料水として1人当たり水1リットルと缶詰または調理不要な食料品3食分。ライフラインは3日~1週間は停止する可能性があるため、発生後3日分の備えとしては、1週間分の水とカセットコンロなど熱源を確保する必要があるまた最低限3日分の食料を確保することが望ましいともした。災害発生後1週間分の備えでは、3日分の備えプラスαの備蓄食料等を確保すれば、ある程度の事態にも対応可能とした。

 このほか備蓄ガイドでは、保存食を使ったアイディアレシピや水道水を飲料水として活用する方法、いざという時の鍋炊飯やポリ袋調理法などもしもの時に役立つ情報が満載だ。先の大震災では誰もが想像しなかった混乱が日本を襲った。いざというときの備えはし過ぎてもし過ぎるということはない。(編集担当:横井楓)

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