住友ゴム、第一生命、東光など/本日の注目個別銘柄
2014年2月14日 16:27
<5110> 住友ゴム 1338 -51売り先行。グッドイヤーから提携関係解消の申し入れを受けたと発表している。グッドイヤー向け売上の短期的な減少、海外事業の戦略見直しといった不透明感など、短期的に警戒感が先行する格好に。一方、提携によるシナジーは限定的であったとみられているほか、今後は独自の事業展開が可能になっていくこともあり、売り一巡後は下げ渋る展開にもなってきている。なお、前日に発表した決算は実績、見通しともに想定線と捉えられ、特に材料視はされていないようだ。
<8750> 第一生命 1527 +17強い動き目立つ。前日に発表した第3四半期の好決算が評価材料に。累計純利益は739億円で前年同期比3倍に、通期予想の570億円を超過する状況になっている。JPモルガン(JPM)では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を2420円から2650円に引き上げ。EVが想定を1000億円程度上回り、株価EV倍率が想定をかなり下回ったことは株価の上昇要因と指摘している。金利変動の修正純資産へのマイナス影響が想定より少なかったとしている。
<6801> 東光 381 +53上昇率トップ。村田製作所<6981>がTOB価格を300円から400円に引き上げていることが材料視される。買い付け株数に上限はあるものの、TOB終了後の株価上昇期待、さらなるTOB価格の引き上げ思惑なども手掛かりに。また、2014-2016年度の中期計画も発表、最終年度の売上高440億円、営業利益率12%を数値目標としている。
<6976> 太陽誘電 1249 +58買い優勢。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は17億円、市場コンセンサスは30億円前後であったとみられ、これを下回る格好となっている。ただ、10月の受注急減に伴う在庫削減の動きを強めたことが背景で、12月の受注拡大から、1-3月期には反動増が見込めるとの見方も。JPモルガンでは投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を1450円から1640円に引き上げている。
<5007> コスモ石油 191 +6買い先行。JPモルガン(JPM)では「アンダーウェイト」から「ニュートラル」に、SMBC日興証券では「3」から「2」へ、それぞれ格上げしている。JPMでは、製油所共同運営化検討、石油開発分社化、持株会社化検討などの施策に加え、産業競争力強化法施行による業界再編の可能性の高まりを格上げの背景に。一方、SMBC日興証券では、石油製品マージンの底打ち、市況回復メリットの享受による収益体質の大きな改善を背景としている。
<2503> キリンHD 1293 -131売り優勢。前日に前12月期の本決算を発表、実績営業利益は1428億円で前期比6.7%減益、従来予想の1500億円を下振れる着地に。また、今期見通しは1400億円で同2.0%減益、コンセンサスは1500億円超のレベルであった。事前想定比ではブラジル事業の収益低迷が響く格好になった。加えて、市場の一部で期待された自社株買いの発表がなかったこともネガティブに捉えられる。
<5391> A&AM 129 -19下落率トップ。前日に第3四半期決算を発表、売り材料視される状況に。累計営業利益は6.3億円で前年同期比2.1倍となったが、10-12月期は1.3億円で同半減に。進捗率は6割強にとどまっており、計画超過達成期待が一転して未達懸念にも。信用買い残が高水準など、需給不安の強さなどもネガティブに影響しているようだ。
<5105> 東洋ゴム 633 +58決算発表を受けて急伸。前12月期営業利益は372億円で前期比2.4倍、第3四半期決算時に上方修正した従来予想の320億円を大きく上回り、市場コンセンサスも上振れた。今期は400億円で同7%増と増益率は低下する見通しだが、市場コンセンサスの360億円強は大きく上回る形に。本日の報道では、天然ゴムの値下がりを受けて合成ゴムも下落と伝わっており、さらなる収益水準の向上も期待できる格好へ。
<3632> グリー 1087 +75しっかり。本日の引け後に決算発表を控えており、ポジション整理のための買い戻しなども強まっているようだ。また、昨日、「モンスターハンターロアオブ カード」、「パックマンモンスターズ」など複数の新ゲーム情報が発表されており、期待感も高まっているようだ。メリルリンチ(ML)では、今後の収益の押し上げ要因の一つとなる可能性もあるとして、とりわけ前者に注目しているもよう。ちなみに、本日はカプコン<9697>の強い動きも目立っている。
<4689> ヤフー 613 +22しっかり。ゴールドマン(GS)では投資判断「買い」を継続で、コンビクション・リストに新規採用、目標株価も650円から750円に引き上げている。EC事業の様々な具体策が明らかになり、戦略面の先行き不透明感が解消されたこと、順調に成果が表れていることが評価引き上げの背景と。足元の流通総額は1月には2ケタ増まで回復しているもようと
<5333> 日ガイシ 2070 +52逆行高。クレディ・スイス(CS)が投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も1530円から2370円に引き上げていることが買い材料視されている。大気汚染の深刻化や規制強化を受けた中国でのハニカム需要の持続力、営業レバレッジの高さ、為替感応度の高さなどが想定以上であることを評価引き上げの背景に。当面バリュエーションは高止まりするとみているようだ。《FA》