好業績銘柄の「落穂拾い相場」の展開へ=犬丸正寛の相場展望

2014年2月14日 16:05

■NYダウは「半値戻し」達成、「3分の2戻し」なら日経平均も1万5400円期待

  来週(17日~21日)は、NYダウに比べて足元で、上げ幅及び率とも大きく上回っている日経平均の動きが注目点といえる。

  NYダウのボトムは2月5日の1万5340ドル、日経平均のボトムは2月4日の1万4008円(共に場中値)である。そこから、NYダウは13日の1万6039ドルまでボトムから699ドル高、率で4.5%の上昇となっている。これに対し、日経平均は12日の1万4874円まで866円高、率で6.18%上昇と、値幅及び率ともにNYダウを上回っている。

  これは、昨年暮れの高値からの下げが、NYダウに比べ日経平均が大きかったため、その反動高が加わっているためとみられる。

  NYダウは、フシ目の1万6000ドルを僅かだが抜いて来ている。イエレン新FRB議長の従来路線を踏襲した量的緩和縮小方針の発言で新興国の金融不安は一応、小康状態となっている。アメリカの景気・企業々績への影響も軽微とみられている。1~2月連続で寒波の影響から新規雇用者数は芳しくなかったが、春の訪れとともに雇用状況は再び改善するものとみられる。NYダウベースの1株利益も高水準で堅調に推移しているため、中国の不良資産問題が表面化しなければ、企業々績面からはNYダウが大きく下押すことはなさそうだ。

  とくに、NYダウは昨年高値から2月5日のボトムまでの下げ幅に対する、「半値戻し」を達成したことで、次は、「3分の2戻し」の1万6172ドルが当面の目処となるだろう。そこまで、戻ればNYダウはモミ合いか、小幅の調整入りとなる可能性があるだろう。

  NYダウの「3分の2戻し」に匹敵する日経平均の水準は1万5400円ていどである。ちょうど、その水準は「30日線」が位置しているところでもある。日経平均はNYダウの動向を見ながらのジリ高の展開が予想される。

  2014年3月期の第3四半期決算発表が終わり、業績面では空白となってくる。2014年3月期の業績見通しが良く、株価へ十分に評価されていないような銘柄を物色する、いわゆる、「落穂拾い相場」の展開が予想される。外国人投資家の買いが入っていないだけに、物色の回転は速いものとなりそうだ。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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