ソフトバンク、不動テトラ、エプソンなど/本日の注目個別銘柄

2014年2月13日 16:08


<9984> ソフトバンク 7506 -276売り優勢。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は2092億円、1900億円レベルの市場コンセンサスを上回った。また、説明会では、中国最大級のモバイルアプリ検索エンジン運営会社の筆頭株主となっていることなども公表している。ただ、決算上振れの主因となるスプリント事業に関しては、会計基準変更の影響が大きいとの見方もあり、ストレートに上振れ決算がプラス材料視されていない。クレディ・スイス(CS)では、競争激化やスマホ販売頭打ちが顕在化など国内利益は鈍化が鮮明と指摘、決算の株価へのインパクトはややネガティブと判断しているようだ。

<1813> 不動テトラ 187 +22急伸。前日に第3四半期の決算を発表、通期予想の上方修正が買い材料視されている。第3四半期累計営業利益は25.3億円で前年同期比27.4億円の収益改善、従来の通期予想を上回る水準となり、通期では16億円から34億円にまで上方修正している。土木・地盤改良・ブロック事業ともに受注が増加、工事も順調に進んでいるもよう。配当金も1円から2円に増配へ。国土強靭化政策の中心銘柄として、中期的にも好調な需要が続くと期待されている。

<8804> 東京建物 869 -79急落。前日に決算を発表、実績値にインパクトはないが、今期の業績見通しなどが嫌気される展開に。営業利益は270億円で前期比8%減益の見通し、中期計画での会社予想350億円、市場コンセンサス330億円などを大幅に下回る形に。また、大手町タワーの一部保有部分の売却を公表しているが、ポートフォリオの質の改善が期待されてきただけに、失望感にもつながっている。

<6724> エプソン 3095 +15買い先行。本日の早朝、MSCIの四半期銘柄入れ替えが発表されており、同社は新規採用銘柄となっている。事前予想において、同社の新規採用期待は高まっていたものの、あらためて28日の買い需要を先取りする動きにも。650万株程度の買い需要が発生と試算されているもよう。

<6707> サンケン電気 678 +14反発。昨日は業績未達懸念の高まりなどから売り優勢の展開になっていたが、本日はJPモルガン(JPM)が投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、見直しの動きにつながっている。JPMでは、生産能力不足などで今期業績は従来予想を下回る可能性も、能力不足の原因となっているIGBTモジュールの需要上振れは中期成長力を高める内容でポジティブに評価と。目標株価は580円から820円に引き上げている。<5801> 古河電工 268 +9買い優勢。前日に決算を発表、10-12月期営業利益は63億円となり、市場コンセンサスを10億円強上回る形になっている。未達懸念もあった通期業績の達成確度などが高まる格好に。また、課題事業に対する改善策なども発表されており、来年度以降の収益率の向上などに対する期待感も先行へ。

<4028> 石原産業 105 -18下落率2位。前日に発表した決算が嫌気材料に。第3四半期累計営業損益は13.8億円の赤字、前年同期比では13.5億円の損益悪化となっている。通期営業利益予想は従来の33億円から23億円に下方修正へ。上半期業績が大幅上振れで着地、通期予想も大幅に上方修正していたことから、一転しての下方修正にはネガティブなインパクト。原材料費の上昇や酸化チタンの海外市況の遅れなどが響く格好に。

<6141> DMG森精機 1590 -201大幅安。前日に発表した決算がネガティブ視されている。10-12月期営業利益は11億円、市場コンセンサスや会社計画を下回る着地となる。期ズレ案件の発生なども背景になる。アナリストコンセンサスの通期予想は会社計画を上回る水準だが、在庫処分などが想定されることで、会社計画80億円から上振れ期待は低下する方向にも。また、来期ガイダンスなども示されているもようだが、こちらも、市場予想を10億円程度下回っているようだ

<5121> 藤倉ゴム 1281 +115決算発表後は一段高の展開に。同様に新型二次電池関連として位置づけられるマイクロニクス<6871>の株価急伸、決算期待などで足元リバウンドを強めていたが、好決算発表も素直に好感される状況へ。第3四半期累計営業利益は9.8億円、前年同期は収支均衡水準であった。通期予想は12億円を据置だが、進捗率は高まる格好になっている。産業用資材やスポーツ用品など主力分野が揃って増収増益となっている。

<6331> 化工機 168 +5後場に入って動意の展開へ。前引け後、三菱重工業<7011>と共同で舶用エンジンの排ガスからSOxを効率的に除去する排ガス洗浄システムを開発したと発表している。2015年から指定海域で強化されるSOx排出規制に国産で初めて対応するもののようだ。需要の拡大が期待されるシステムとして、中期的な業績寄与などを想定する動きにも。

<6366> 千代建 1509 +8相対的に底堅い動き。前日は前引け後の決算発表を受けて、後場に軟化する動きとなっていた。本日はUBSが投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価を1150円から1800円に引き上げており、見直しの動きにもつながっている。今後の受注残モメンタムの上昇を予想、バリュエーションを引き上げているもよう。中期的にも、オフショアやアップストリーム分野への展開、水素製造などで企業変革の余地が大きいと。《FA》

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