スクエニHD、マツダ、ダイセルなど/本日の注目個別銘柄

2014年2月6日 16:24


<9684> スクエニHD 2576 +272反発。前日は、新タイトル「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」の返金騒動が一部のネット上で話題となり、警戒感が先行する形となっていた。会社側では前日、有償でアイテムを購入したユーザーに対し、使用したゲーム内通貨やポイントを返還する措置が取られることを発表している。これを受けてゴールドマン・サックス(GS)では、今回の措置はユーザー離脱や配信停止など最悪のリスクを回避してゲームの健全化を図る動き、むしろ既存ユーザーを活性化させる可能性もあると考えているもよう。また、野村では前日の決算を受けて投資判断を「リデュース」から「ニュートラル」に格上げへ。

<7261> マツダ 485 +20買い先行。前日に決算を発表、10-12月期営業利益は506億円で前年同期比6.2倍に、市場コンセンサスとほぼ同水準での着地となった。また、通期予想は1600億円から1800億円に上方修正しているが、市場コンセンサスは1830億円以上であった。期待通りの好決算ではあるが、サプライズまでは乏しい内容に。ただ、前日にも想定線の決算を発表したトヨタ<7203>が強い動きとなっており、足元の調整の反動もあって、見直しの動きが先行しやすいようだ。なお、4期ぶりの復配発表などもポジティブ視されるか。

<3046> JIN 2645 -700売り気配からストップ安。前日に業績予想の大幅下方修正を発表、営業利益は従来予想の68億円から25億円、前期比6割の大幅減益としている。「JINS PC」特需による反動減などから、既存店増収率の見通しを大幅に引き下げている。また、期末配当金も32円予想から10円に引き下げへ。なお、昨日発表した1月の既存店増収率も前年同月比22.2%減と3ヶ月連続での2割減となっている。

<6869> シスメックス 5980 +710上昇率トップ。前日に第3四半期の決算を発表、営業利益は221億円で前年同期比45.6%増益、実績の収益は市場コンセンサス、並びに、会社計画を上回る着地とみられる。通期計画は300億円据置となっているが、計画超過達成の確度は高まったとの見方が優勢に。米国や中国において市場シェアが上昇しているもよう。好業績を素直に評価する展開となっている。

<4202> ダイセル 853 +72急伸。前日に発表した好決算、それを受けてのメリルリンチ(ML)の投資判断格上げなどが評価材料に。第3四半期累計営業利益は283億円で前年同期比42%増益、10-12月期は107億円、市場コンセンサスは100億円以下の水準であったとみられる。MLでは投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も880円から960円に引き上げている。インフレーターの収益の大幅な改善を受けて、今後も高成長が続くとの見方を強めているようだ。

<8934> サンフ不動産 1448 +249上昇率トップ。前日に第3四半期の決算を発表、通期予想の大幅な上方修正が買い材料視されている。営業利益は従来予想の29.5億円から39億円にまで上方修正。リプランニング事業における利益率の想定以上の上昇などが背景。期末配当金予想も8.5円から11.5円に引き上げている。大和では、個人向けを中心とした不動産流動化市況の活況は継続と想定、同社に見られるような好業績と仕入の進捗が株価水準を押し上げていこうとの見方。

<8022> ミズノ 553 +73急伸。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は36億円で前年同期比52.5%増益、上半期の2ケタ減益から一転して大幅増益に転じる。上半期決算時に業績予想を下方修正しており、モメンタムの悪化が警戒されていたとみられる。SMBC日興証券では投資判断を「3」から「2」に格上げ、自助努力が収益を押し上げており、今期業績の未達懸念は低下したと評価。来期以降の業績予想も上方修正している。

<6417> SANKYO 3980 -515下げ目立つ。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は285億円で前年同期比9.2倍と大幅増益になったが、通期予想は320億円から280億円に下方修正している。上半期実績264億円からは上振れペースと見られたため、予想外の下方修正となる格好に。JPモルガン(JPM)では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ、依然として評価の厳しいタイトルが多いほか、ホールの場環境も悪化しつつあり、変化にはまだ時間を要すると判断のようだ。

<3863> 日本製紙 1921 +139大幅高。前日の取引時間中に発表した第3四半期決算が評価材料となっている。10-12月期営業利益は75億円で前年同期比57%増益、ほぼ市場想定通りの水準となったもよう。一方、印刷用紙の需給タイト感、輸入紙の競争力低下などが確認されたことで、業績の先行きに対する安心感の高まりにはつながっているようだ。SMBC日興証券では、来期に大幅営業増益が期待できる状況と評価、来期営業利益は67%増益の485億円を予想している。

<2432> DeNA 1910 +98売り先行後は切り返す。前日に決算を発表、未公表であった通期予想は530億円、前期比31%減益としており、市場予想の550-565億円程度を下振れる格好に。期末配当金予想の前期比減配なども発表へ。朝方は嫌気売りが先行した。ただ、10-12月期営業利益は114億円で前年同期比42%減益、ほぼ会社計画117億円や市場コンセンサス120億円弱並みの水準での着地となった。ゲーム関連株が強い動きとなる中で、徐々にアク抜け感なども強まっていった。

<9766> コナミ 2332 +67後場は売り先行後に急速な切り返し。前引け後に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は74億円で前年同期比50.5%減益、通期予想は270億円から100億円にまで下方修正している。ソーシャルコンテンツのネイティブアプリ展開の遅れ、先行投資負担、新タイトル投入の延期などが業績下振れの背景に。大幅な下方修正ではあるが、200億円以下の水準までの下方修正は想定されていたことで、短期的な悪材料出尽くし感にもつながっているもよう。パチンコ・パチスロ機の投入延期で、来期業績の回復度合いはより強まるとの期待感にも。

<1801> 大成建設 431 +11決算発表後は上昇。第3四半期累計営業利益は382億円で前年同期比24.4%増益、通期計画400億円に対する進捗率は95%に達している。上半期決算時に通期予想を440億円から400億円に下方修正、ネガティブに受け止められた経緯があるが、市場想定を大きく上回る10-12月期実績、高い進捗率などから、あらためて上振れ期待の高まりにもつながる格好へ。

<3402> 東レ 665 +15決算発表後はいったん伸び悩んだが、再度切り返す動きに。第3四半期累計営業利益は749億円で前年同期比22%増益だが、通期予想は1200億円から1100億円に下方修正しており、ネガティブな反応が先行へ。ただ、通期予想の市場コンセンサスは1120億円程度の水準であり、下方修正は織り込み済みの範囲内とも捉えられる。売り一巡後は下げ渋る状況にも。《FA》

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