【新興国のファンダメンタルズ】韓国:堅固な経済基盤で通貨下落は正当化できず

2014年2月5日 15:45


*15:45JST 【新興国のファンダメンタルズ】韓国:堅固な経済基盤で通貨下落は正当化できず
◆韓国<ファンダメンタルズ>・GDP成長率 +3.9%(2013年10-12月期、前年比:速報値)・14年GDP予想 1.2713兆米ドル・経常収支 +64.29億米ドル(2013年12月)・外貨準備高 3464.6億米ドル(2013年12月)・インフレ率 +1.1%(CPI:2013年12月、前年比)・政策金利 2.5%・短期外貨建て債務 1115億米ドル(2013年9月)・輸入額 448.49億米ドル(2014年1月)・外貨準備/短期債務 3.10倍・外貨準備/輸出額 7.73カ月

<コメント>代表的株価指数である韓国総合指数(KOSPI)は、直近1月22日の高値から2月4日の安値まで4.3%下落。

外国為替市場では良好な経済ファンダメンタルズ(基礎的要件)を背景に、対米ドルで昨年6月末から同年末までに約10%上昇。対円では13年6月13日から同年末まで21.4%急伸した。

今年に入ってからは対米ドル、対円ともに下落基調となっている。アルゼンチン通貨危機の影響で1月終盤に売りに押される場面があったものの、強固な経済基盤で通貨売りは長く続かない見込み。韓国は輸出国家であり、米国や欧州、日本など先進国の景気回復はプラス材料に。一方、最大の貿易相手国である中国の金融システム不安がリスク要因。

昨年末時点の外貨準備高は3464億6000万米ドルと、輸入代金の7.73カ月分を賄う十分な量がある。一方、円相場の下落は競合の多い韓国輸出企業の収益に打撃を与えるため、通貨当局は対円でのウォン増価には神経質。《RS》

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