三菱重工、デンマークの船舶設計会社と協業

2014年2月5日 14:37

 三菱重工業は5日、デンマークの船舶設計会社オデンセ・マリタイム・テクノロジー(OMT)と船舶エンジニアリング事業で協業することで合意したと発表した。様々な船種のデザインをスピーディに開発し、両社のライセンス事業を拡大していくことを図る。

 三菱重工が主に推進性能面の開発を担当し、船型のデザイン、モデル試験、省エネ装置の開発、プロペラの開発などを行う。OMTは、主として三菱重工の開発した船型に基づく概念設計、基本設計を受け持つという。

 両社が豊富な経験を持つコンテナ船のほか、バルクキャリアや中小型液化ガス運搬船の開発も行う計画。OMTは、中国市場で高評価を得ているバルクキャリアのデザインも保有しており、これに三菱重工開発の船型や省エネ装置、プロペラを採用することで、より高い性能を持つデザインにすることを目指すという。

 OMTは2010年に、造船会社であるオデンセ・スティール・シップヤード(OSS)から分離・独立した船舶設計専業会社。OSSは、世界最大のコンテナ船オペレーターとして有名なA. P. モラー・マースクの子会社で、同社へ供給するコンテナ船をはじめ、バルクキャリア、Ro-Ro船、タンカーを建造した実績を多数有している。

 三菱重工はエンジニアリング事業を船舶・海洋事業の成長戦略の一つに位置づけている。今後も積極的に新たなビジネスチャンスの開拓に取り組んでいくという。

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