ソニー、KDDI、村田製作所など/本日の注目個別銘柄
2014年1月28日 16:11
<6758> ソニー 1665 -46売り先行。ムーディーズが格付けを「Baa3」から「Ba1」に格下げ、投機的格付けにまで引き下げている。信用力を投資適格等級に相応する水準まで短期的に回復させる上で困難に直面しているとの見解。昨年11月に投資不適格に引き下げる方向で見直すとしていたほか、すでにフィッチでは投機的水準に格下げしており、想定線の方向とも捉えられるが、機関投資家の処分売りにつながるなどといった需給懸念なども強まる方向に。
<9433> KDDI 5781 -184売り先行。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、マイナス材料につながっている。目標株価は6300円に設定のようだ。従来よりも国内移動体通信事業のマクロ環境を厳しく見る必要があると判断しているもよう。同社の株価も妥当水準に到達したと判断。来期の市場コンセンサスは高すぎるとも指摘。
<3107> ダイワボウHD 203 +3賑わう。中国で広がっている鳥インフルエンザウイルスの感染が、再び拡大する兆しを見せていると報じられている。今年に入ってからの感染者数は100人超となっているもよう。鳥インフル関連銘柄の代表格として思惑買いが向かう格好に。ほか、大幸薬品<4574>なども関連銘柄として大幅高の展開。
<6981> 村田製作所 9878 -33売り優勢。米アップルが決算発表後に時間外取引で急落、関連銘柄として連れ安する格好にもなっている。アップルの決算は、実績が想定を上回ったものの、売上高見通しは市場予想を下回った。同社に関しては、クレディ・スイス(CS)が投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」、目標株価を7500円から11500円に引き上げているものの、アップル株安といったネガティブな影響が先行する状況に。
<6770> アルプス電気 1264 -31下げ目立つ。シティが投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価は1100円としている。期待材料の一つである車載事業に関しては、自動車国内市場において消費増税前の駆け込み需要の反動減が懸念され、来期前半には受注失速が待っていると予想。短期収益見通しの厳しさが、第3四半期での利益確定を誘発すると見ている。一方、ゴールドマン・サックス(GS)では、将来懸念についての心配は全く無用と判断、第3四半期決算ではポジティブサプライズを予想とも。
<6756> 日立国際電気 1456 +42買い優勢。前日に発表した第3四半期決算が買い材料に。累計営業利益は55.4億円で前年同期比4倍に、通期予想は125億円から155億円に上方修正している。実績値、通期予想ともに市場予想を上回る水準となっている。また、10-12月期の受注高は過去最高水準にまで達しているもよう。薄膜プロセスの受注が極めて好調、会社側の通期受注計画は1730億円から1860億円にまで上方修正している。
<6798> SMK 669 +39買い優勢。本日第3四半期の決算発表を控えており、期待感が先行しているものとみられる。通期業績予想はすでに2度上方修正を行っており、営業利益は期初予想の12億円に対して現在は30億円の予想となっている。それでも、上半期実績は通期予想の65%程度の進捗率となっており、さらなる業績上振れ期待なども高いようだ。
<4312> サイバネット 391 +40急伸で上昇率トップ。通期業績予想の上方修正を発表、最終利益は従来予想の2.36億円から3.35億円に上方修正、北米開発子会社の好調や円安効果、利益率の高い自社製品の売上増加などが業績上振れの背景に。なお、今期は決算期変更のために9ヶ月の変則決算、前期の第3四半期累計決算との比較では最終利益は3.7倍の水準に。
<7832> バンナムHD 2350 +126大幅続伸。「ONE PIECEトレジャークルーズ」を今春より配信開始と発表、株価上昇のきっかけとなったほか、スクエニHD<9684>の株価上昇が刺激となり、大手ゲームソフトメーカーとして見直しの動きも強まる状況に。JPモルガン(JPM)では、今後のネイティブアプリ市場では、開発力、資金力、大型IPを保有する大手ゲーム各社が優位性を発揮しやすいとの見解。なかでも、複数のIPを保有し相対的に割安感の強い同社を選好としている。
<6762> TDK 4780 -260下げ目立つ。HDD大手の米シーゲートが決算発表後に時間外取引で大幅に下落、HDD関連銘柄として売りが波及する格好のようだ。実績値は売上・利益ともに市場コンセンサスを下振れ、売上見通しも市場予想を下回る格好に。デスクトップ向けなどが落ち込んだようだ。Wデジタルなど競合企業も軟調な動きに。
<7012> 川崎重工 462 +9しっかり。JPモルガン(JPM)では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も210円から550円に引き上げている。ROIC経営を標榜しており、利益率重視の経営への変革が期待できるとみているもよう。目先的には株価水準の割安感や今期業績の上ブレ期待に、中長期では事業構造の変化に期待としている。
<4063> 信越化学 5606 +11決算発表後は一時軟化も下げ渋る。10-12月期営業利益は427億円、市場予想430-450億円レベルであったとみられ、若干ながら想定を下回る格好となっている。通期営業利益は1700億円で前期比8.3%増益、従来から据え置きとなっている。通期の市場予想も会社計画を上回る水準であるが、上方修正などは想定されていなかったと見られる。ひとまずは売りで反応したが、ネガティブなインパクトも限定的で、その後は買い戻しが優勢となる。《FA》