アリババのIPOに新たな可能性? 香港企業への出資で「裏口上場」との観測も

2014年1月24日 11:36


*11:36JST アリババのIPOに新たな可能性? 香港企業への出資で「裏口上場」との観測も
中国の電子商取引大手、アリババ・グループが進める新規株式公開(IPO)を巡り、新たな可能性が浮上している。23日夜に香港上場企業への出資が明らかとなり、同社の買収を通じて「裏口上場」を行うのでは、との観測が報じられている。

香港に上場するITサービス企業、中信21世紀は23日夜、アリババ、および同社の馬雲(ジャック・マー)会長などが創設した投資ファンドから、約13億HKドル(約170億円)の出資を受けると発表。アリババは出資比率54.33%の筆頭株主となる。中信21世紀は医薬品関連のサービスなども手掛けることから、アリババは今回の出資を通じ、共同で医薬品情報プラットホームを発展させる考えを示している。

市場関係者の間では、アリババが今後、中信21世紀に資産を注入する形で裏口上場する可能性があると指摘されている。ただ、「香港経済日報」(24日付)では、両社の企業価値に「天と地ほどの差」があることに加え、裏口上場では馬会長の望む「パートナー制度」を導入できないと指摘。また、米ヤフーやソフトバンク<9984>などアリババの株主が合意するかどうかも未知数とした。

パートナー制度とは、取締役の大半を指名する権利を「パートナー」に付与するというもの。このパートナーには馬会長など内部関係者が多く含まれる。アリババの有力な上場先候補とされていた香港証券取引所では、同制度を認めない方針を示している。《NT》

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