アルバック、HOYA、ピジョンなど/本日の注目個別銘柄

2014年1月22日 16:21


<6723> ルネサス 590 -24さえない。2015年度末までに国内で5400人、従業員の25%に相当する人員削減に踏み切る方針を固めたと報じられている。現在の苦境を再認識させる形にもつながる一方、リストラ期待などは高まっていない。ゴールドマン・サックス(GS)では、実現性や時期、内容などの見極めが必要と捉えている。また、UBSでは、増益局面は目先ピークアウトの公算、構造改革を織り込んだ水準まで株価が上昇と判断していることから、当面の買い材料には欠けるとの評価。

<6728> アルバック 1726 +219大幅反発。JPモルガン(JPM)では投資判断「オーバーウェイト」、目標株価2700円でカバレッジを開始している。成膜プロセスステップ数の増加に伴ってスパッターやエッチャーが恩恵を受ける可能性が高いとみられること、ディスプレイ向けで高シェアを誇るスパッターの堅調推移が予想されること、株価水準が割安であることなどを格上げの背景としている。今期営業利益は会社計画の90億円に対して115億円を予想している。

<7735> 大日本スクリーン製造 546 -15下げ目立つ。JPモルガン(JPM)では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価は600円を据え置いている。TSMCやインテルの設備投資ガイダンスはほぼ想定の範囲内であり、同社の四半期受注は1-3月期か4-6月期にいったんピークを打つと予想しているようだ。つれて、再来期の業績は横ばいを見込んでいる。

<7741> HOYA 2959 -11売り先行。今期の税引き前利益は前期比2割強の減少となる700億円前後の見通しと観測報道が伝わっている。一方、タイ洪水関連の保険金収入が一巡することが表面的な減益決算の要因であり、実質的には2割強の増益になるとされている。眼鏡レンズなどが堅調に推移しているもよう。ただ、アナリストコンセンサスは730億円レベルであり、期待値には達していないようだ。

<7956> ピジョン 4690 -300大幅続落。大和では、想定を下回る実績、並びに、新年度ガイダンスが発表される可能性が高くなっていると指摘しているもよう。販促費用の積極的な投下、中国紙おむつ事業の立ち上がり苦戦などが当初想定を下回る要因としている。なお、実績は会社計画を上振れ、来年度も増益決算を見込んではいるもよう。

<6103> オークマ 1134 +69大幅に反発。みずほ証券では投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に2段階格上げ、目標株価も710円から1350円にまで引き上げており、見直しの動きが強まっている。懸念事項であった販売価格下落の影響が一巡するとみられること、工作機械受注が本格的な回復期入りするとみられることなどを格上げの背景に。来期においては市場予想を上回る高い増益率が達成可能とも判断。なお、前日はJPモルガン(JPM)が売り推奨に格下げ、売り材料とされていた。

<4971> メック 746 +100ストップ高。接着剤を使わない金属と樹脂の接合技術の実用化準備を進めると、一部で報じられている。金属を加工後、射出成形のみで樹脂を高強度、高密着性で接着することが出来るとされている。部材の軽量化や新規製品の創製に貢献する新技術として期待感も高まっているものと想定される。また、決算発表の接近なども期待材料視。

<3639> ボルテージ 1577 +300ストップ高。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業損益は0.5億円の赤字から一転、2.5億円の黒字予想に増額修正。通期予想は3億円であり、インパクトは強まる状況のもよう。国内市場において、恋愛ドラマアプリが計画を上回る推移となっているほか、制作外注費の下振れなども上振れの背景に。

<6762> TDK 5250 +310大幅高。本日は複数で目標株価引き上げの動きが観測されている。野村では従来の4900円から6300円に、クレディ・スイス(CS)では6300円から6400円にそれぞれ引き上げ。今期営業利益は会社計画300億円に対して、野村では430億円、クレディ・スイス(CS)では397億円とそれぞれ大幅な上振れを予想。来期見通しも680億円、698億円と大幅増益が続く予想。なお、本日は日本電産<6594>やWデジタルなど、日米でHDD関連銘柄の決算発表が控えている。

<5423> 東京製鐵 592 +28買い優勢。前日に第3四半期の決算を発表、累計経常利益は19.4億円となり、市場想定線レベルでの着地となった。ただ、電力コストの増加など警戒感が高まりつつあった中、安心感が先行する状況にも。野村では、鋼材マージンの見方を上方修正するとして、目標株価を555円から610円に引き上げている。

<4005> 住友化学 452 +16しっかり。前日にはペトロ・ラービグの決算が発表されている。第4四半期当期利益は1240百万SARとなり、第3四半期の14百万SARから大幅に改善する格好に。持分法投資利益の上振れ要因となり、業績の上振れ期待につながっている。販売マージンなど取引内容の見直しが業績拡大の背景となったようだ。

<6594> 日本電産 11095 +125堅調。本日、主力企業の先陣を切って決算発表を予定している。すでに今期は2度の上方修正を発表していること、子会社の電産コパル電子<6883>が直近で業績上方修正を発表していることなどから期待感は高まる状況にあるようだ。アナリストの目標株価引き上げの動きも足元では多く観測されており、本日も野村、クレディ・スイス(CS)、JPモルガン(JPM)など3社が目標株価を引き上げへ。決算発表後の出尽くし感を警戒する向きもあるが、毎回評価が一段と高まる傾向にある決算説明会なども予定されており、先回り買いが優勢の形に。《FA》

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