ヤマダ電機、アルプス、三洋化成など/本日の注目個別銘柄

2014年1月21日 16:08


<6752> パナソニック 1288 -28売り先行。シティでは投資判断を「1」から「3」に一気に2段階格下げ、目標株価は1170円としている。構造改革効果は株価に織り込み済み、足元での急ピッチな株価上昇に対して、今後はいったん下落の可能性があると判断しているようだ。構造改革からグロースへのフェイズチェンジは、スムーズには進まないと考えられるほか、利益改善の速度は今後低下していくと指摘へ。

<9831> ヤマダ電機 368 -14売り優勢。本日は複数で投資判断の格下げが観測されている。JPモルガン(JPM)では「ニュートラル」から「アンダーウェイト」に、UBSでは「バイ」から「ニュートラル」に格下げしている。JPMでは、下期の粗利益率改善を前提としても業績は下振れと予想、消費増税前の駆け込み需要の反動で、4月以降の販売鈍化懸念も上昇としている。目標株価は280円に設定、機関投資家の投資対象としては難しいと指摘。

<6770> アルプス 1294 +93買い優勢。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、コンビクション・リストに新規採用としている。目標株価も970円から1430円に引き上げへ。今年は中国スマホの高画素カメラ採用が想定以上とみているほか、円安効果を含めて車載事業の拡大や収益改善が進むとみられることなどを評価引き上げの背景としている。なお、GSでは、ヒロセ電機<6806>や新光電工<6967>を「売り」から「中立」に格上げ、日本ケミコン<6997>は「中立」から「売り」に格下げしている。

<6217> 津田駒 197 +3朝方は急伸。前日に前11月期の決算を発表、今期の収益回復見通しが好感される格好となっている。前期営業損益は5.1億円の赤字、昨年末に下方修正した水準での着地となった。一方で今期は9億円の黒字転換見通しとしている。繊維機械、工作機械ともに拡大を見込み、今期見通しは四季報予想などを上回る水準ともなっている。なお、前期受注高は456億円で前期比6割の増加に。

<6121> 滝澤鉄工 191 +24急伸で上昇率トップ。ロシアのKEMP社と業務提携を発表、期待材料視される状況になっている。今後の成長が期待されるロシア市場においての販売拡大期待が高まる格好に。また、足元では工作機械受注の回復傾向が鮮明化してきており、関連銘柄として短期資金の関心などは高まりやすくなっているようだ。

<4471> 三洋化成 796 +61買い優勢。クレディ・スイス(CS)では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を1010円としている。同社は世界で唯一、高吸水性樹脂(SAP)の2 製法を手がけており、吸収量が多いSAPと吸水速度が速いSAPの両方の製品提供が可能となっている。こうした技術的な強みを背景に、グローバルで中期的な紙おむつ需要拡大の恩恵を受けると判断しているもようだ。

<9202> ANA 225 -6さえない。メリルリンチ(ML)では投資判断を「買い」から「アンダーパフォーム」に格下げ、目標株価も230円から200円に引き下げている。強みとなっているコスト抑制の遅れ、好調だった国際線の単価下落リスク、円安に伴う中期的な燃油費の増加リスクなどを格下げの背景としている。来期営業利益予想を797億円に下方修正、900億円超の市場コンセンサスを下振れるとみているもよう。

<6378> 木村化工機 565 +80ストップ高。セルロースナノファイバー関連として物色されているもよう。前日には、セルロースナノファイバーの国際標準化に経産省が着手と報じられており、関連銘柄となる星光PMC<4963>が急騰となった。本日は同関連銘柄を探る動きが活発化、同社や一工薬<4461>などが急伸する格好になっている。同社は、経済産業省地域新生コンソーシアム研究開発事業のプロジェクトに参加していたもよう。

<6676> メルコHD 1792 +211買い先行。昨日に第3四半期決算を発表、通期予想を大幅に上方修正しており、評価材料視されている。第3四半期累計営業利益は16億円で前年同期比0.6%増益、上半期の同53.0%減益からは10-12月期に急回復する格好となっている。つれて、通期予想は19億円から26億円に上方修正している。消費増税前の駆け込み需要に加えて、経費削減効果などが表面化したもよう。

<6481> THK 2353 -118下げ目立つ。シティでは目標株価2400円継続で、投資判断を「1」から「3」に格下げしている。株価は足元で上昇、バリュエーションは過去平均に比べて割高な水準となっている。2月7日の第3四半期決算に明るい材料はほとんど期待できないとみられ、ある程度利益を確定する潮時と考えているもよう。また、向こう3年間で500億円を投じ中国とメキシコに新工場を建設する必要が本当にあるのか疑問を感じるとも。

<9104> 商船三井 471 +13買い優勢。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も500円から580円に引き上げている。業績の下振れ要因だったタンカー市況やコンテナ船南北航路の運賃が下げ止まっており、来期以降は高い経常増益率が続くとみている。経常利益は今期の583億円から来期は692億円、再来期は845億円を予想へ。

<7974> 任天堂 13415 -330続落。前日は大幅な下方修正を嫌気して急落スタートとなったが、売り一巡後は下げ渋る展開となっていた。業績悪化を受けて、第3四半期決算発表時に予定されている経営方針説明会に対する期待感が一段と高まる状況にもなったようだ。ただ、今回の説明会で抜本的な対策が打ち出せるかは不透明といった声もあるもよう。《FA》

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