シャープ、任天堂、オムロンなど/本日の注目個別銘柄
2014年1月16日 15:46
<6753> シャープ 363 +21出来高トップで強い動き。中国移動では明日にアップルの「iPhone」を発売する予定になっている。中国移動の契約者は既に数百万台のiPhoneを注文しているもようであり、iPhone向け液晶販売の拡大期待などが改めて高まる状況にもなっているもよう。なお、同社に対する目標株価が最も低いレベルであったドイツ証券では、「セル」判断継続ながら、目標株価を122円から220円にまで引き上げている。
<2432> DeNA 2219 -130売り先行。シティでは投資判断を「1」から「2」に格下げしており、弱材料視される格好のようだ。ブラウザゲームの新規タイトル群はプラットフォーム再活性化に寄与しておらず、国内ネイティブアプリでのヒットも見られないと指摘。加えて、海外ゲーム売上も前四半期比での減少が想定されると。目標株価は3250円から2500円に引き下げている。
<7974> 任天堂 15060 -300軟調。JPモルガン(JPM)では投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウェイト」に格下げしている。目標株価は11000円に設定のもよう。戦略転換に対する期待の高まりなどから株価は高騰も、想定される様々なシナリオを前提としてもファンダメンタルズ見通しを好転させることは困難と判断のもよう。第3四半期決算発表後の調整リスクを注視したいと。目先は決算発表後の経営方針説明会が焦点としている。
<6645> オムロン 4540 -150売り先行。モルガン・スタンレー(MS)では目標株価を4300円にまで引き上げているものの、投資判断は「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げしている。業績予想は上方修正しているが、業績の改善傾向はすでに株価に織り込まれているとの指摘。主力の自動化用制御機器事業を取り巻く事業環境はまだ本格回復に至っていないとも。
<4553> 東和薬品 4085 -200売り優勢。メリルリンチ(ML)では投資判断を「買い」から「アンダーパフォーム」に2段階格下げ、目標株価も5200円から4000円に引き下げている。新薬価改定ルールの導入が与えるマイナスの影響は大きく、18.3期まで利益成長はフラットに留まる見通しとしている。販売・開発戦略の見直しが必要と。なお、MLでは沢井製薬<4555>の投資判断も「買い」から「中立」に格下げしている。
<6771> 池上通信機 145 +31急伸。前日に海外子会社の設立を検討すると発表しており、期待材料視される格好と見られる。今後の成長が見込まれる東南アジア、西アジア、大洋州地域において、放送システム機器や医療用カメラなどの販売を目的に、シンガポールに子会社を設立する予定。株価の値頃感や材料性が強いこと、昨年9月の戻り高値水準を更新したことなどで、短期資金の関心が高まりやすいものとみられる。
<6741> 日本信号 971 +41しっかり。2009年の戻り高値水準も視界に入る状況となっている。みずほ証券では投資判断「買い」を継続で、目標株価を950円から1120円にまで引き上げている。第3四半期決算にはサプライズなしとしているが、東京五輪の開催決定を受けて、鉄道信号、駅務機器および交通信号の新設や更新需要が期待できるなど、中期的な事業環境の好転期待を高めているようだ。
<6474> 不二越 656 +19後場は上げ幅を広げる。前引け後に前11月期の決算を発表、前期営業利益は123億円で前期比16.0%増益、従来予想の130億円は下回ったが、純利益は先の観測報道通りの67億円となって従来予想を上振れている。一方、今期純利益も観測報道どおりであるが、営業利益は170億円で同37.8%増益見通し、市場予想の160億円超の水準を上回っており、買い材料と捉えられる状況のようだ。
<6205> OKK 152 +3出来高伴い続伸、10月1日以来の高値水準にまで上昇へ。12月の工作機械受注の状況が伝わっているが、前年同月比では43.2%増と急回復している。11月受注は前年同月比で26.0%減、主要8社の中では唯一のマイナス成長であった。受注回復の鮮明化に連れて、出遅れ感是正の動きなどに期待が高まる格好のようだ。
<9501> 東京電力 500 +3買い先行。新・総合特別事業計画を発表、政府ではこれを認定している。希望退職者の募集や外部企業との提携による燃料調達費の抑制などで合理化を加速、2016年度末には国の議決権比率を2分の1未満に引き下げることなどを目指すとしている。再建への期待感が先行する形だが、原発再稼働の実現性や計画どおりの利益成長など依然として未知数なものが多いといった見方も。《FA》