「日本で唯一電車が走っていない」徳島県、「バッテリ駆動」の車両の試乗会を開催
2014年1月14日 12:34
masakun 曰く、 日本で唯一電車が走っていない徳島県において、JR四国が近畿車輛開発の自己充電型バッテリー電車「Smart Best(スマートベスト)」 の試乗会を行うという(徳島新聞社)。
2010年にリチウムイオンバッテリーを積んだ100%低床LRV「ameri TRAM」を開発して米国でデモンストレーションを行った近畿車輛には、国内外から非電化区間を長距離走れるようにという強い要望が寄せられたそう。そのためスマートベストでは大容量バッテリとともに発電装置を搭載し、放電した分だけを小型のエンジン発電機により効率よく充電することで、1両あたりのエンジン出力の低減に成功。騒音や振動が軽減され、燃費が大幅に向上したという。
発電のためディーゼルエンジンを搭載しているが、駆動自体はモーターで行うため電車と同等の加速減速性能であるばかりか、運転台の機器や配置を電車と共通化できるため操作や保守作業も電車と共通化できる(近畿車輛「環境に配慮した、非電化路線用バッテリー電車「Smart BEST」の開発」)。
徳島県知事なども参加する試乗会は1月17日に行われる予定で、定員の5倍の応募があったとのこと。徳島新聞の記事によると、鉄道友の会四国支部の男性曰く「徳島には電車がなくて引け目を感じる。ぜひ導入を」と訴えている。
ただし試験走行を実施したJR四国は導入するか決めておらず、さらには架線から電力を取り入れないスマートベストは「電車」には該当しない。鉄道車両の許認可をする国土交通省鉄道局によると「エンジンの動力をバッテリーに蓄えてモーターを回転させるスマートベストは内燃動車(気動車)」だという。電気式気動車の発展系というところか。
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