三菱自動車、任天堂、ヤフーなど/本日の注目個別銘柄

2014年1月8日 15:42


<7211> 三菱自動車 1086 -45売り先行。前日に公募増資の実施を発表、最大2416億円を調達するとしている。増資後の発行済み株式数は現在よりも39%増加することになり、目先の需給懸念や希薄化懸念が先行する形にもなっている。ただ、増資実施の方向性は十分に織り込まれており、調達資金は優先株の買い入れに充てることで、再建の進展や今後の復配期待なども高まる状況に。下げ幅は限定的にとどまる格好となっている。

<7201> 日産自動車 935 +39上げ目立つ。海外株高や為替の円安など外部環境の好転を背景に、自動車など輸出関連株には関心が高まりやすい状況。前日には中国での新車販売台数が前年比17%増となり、過去最高を更新したと発表している。年後半にかけて販売が急回復したもよう。主力株の中でも中国市場のウェイトが高いため、中国市場の回復に伴ってのポジティブインパクトは強いようだ。

<3382> 7&iHD 4480 +255買い優勢。前日に第3四半期の決算を発表、評価材料視される展開になっている。累計営業利益は2491億円で前年同期比15%増益、9-11月では同22%増益となっている。コンビニや金融が計画を上振れで、ほぼ市場想定通りの好決算に。積極的なM&A効果に対する期待感なども、一段と高まる状況のようだ。ゴールドマン・サックス(GS)では4600円まで、野村では4800円まで、それぞれ目標株価を引き上げている。

<2371> カカクコム 1988 +177大幅高。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1850円から2400円に引き上げている。食べログの利益成長力が従来以上に明確になった点を評価、来期以降の収益予想を上方修正しているもよう。なお、前日には12月の月次動向を発表、価格ドットコムの総ページビューは前年同月比5.6%減で2ヶ月連続のマイナス成長となった一方、食べログの総ページビューは同33.0%増と高成長が継続。

<7453> 良品計画 10400 -580下げ目立つ。前日に発表した第3四半期決算がマイナス視されている。累計営業利益は162億円で前年同期比7%増益、通期予想は216億円で前期比18%増益の見通しであり、進捗率が低いと警戒されているもよう。また、消費増税時の総額表示を正式表明しているが、円安進行による為替デメリットが意識される中、来期の粗利益率低下への懸念なども強まる形のようだ。

<6508> 明電舎 433 +57急伸。昨年5月以来の高値を更新する展開に。SMBC日興証券では投資判断「1」を継続で、目標株価を400円から520円にまで引き上げている。社会システムでは海外案件の大幅増、産業システムにおいてはPHEV向けモータ・インバータの大幅拡大などで、今期から再来期にかけて営業利益は20%前後の増益となる公算が大きいとみている。産エレセクター内では日立<6501>などの大手に次いで優位性が高いとの見方。

<7974> 任天堂 15850 +1540大幅高。中国ではゲーム機の禁止措置を解除、上海自由貿易区での生産を認めるルールを策定すると一部で報じられている。同社やソニー<6758>などのゲーム関連銘柄には、大きな潜在需要が想定される中国市場への参入期待が高まる状況とみられる。ただ、ソニーの値動きは非常に緩慢な格好となっている。

<4689> ヤフー 635 +50大幅高。野村が投資判断「バイ」継続で、目標株価を600円から720円に引き上げていることが買い材料とされている。EC再強化を狙う同社の経営戦略は、店舗数、単価、広告売上高の3つの観点で奏功すると判断、中期的な利益成長ポテンシャルを評価する局面がここ1年以内に訪れると考えているもよう。短期業績の鈍化は一時的、流通総額の再加速から15.3 期下期より再度営業利益は2ケタ成長に転じると見込んでいるようだ。

<9507> 四国電力 1637 +104上げ目立つ。マッコーリーでは電力セクターのカバレッジを開始、同社は「アウトパフォーム」格付けで、目標株価を2500円としている。今後2年間で、日本の原子力プラントの半分が再稼働すると考えており、電力会社の収益は来期から再来期にかけて目を見張る改善が予想されるとしている。加えて、同社に関してはバランスシートリスクも乏しいと考えているもよう。

<7011> 三菱重工 691 +36出来高も伴って強い動きが目立つ。本日は同社のほか、川崎重工<7012>やIHI<7013>なども活況、造船・重機大手が大幅高になっている。朝方から海外年金資金の流入期待がはやされていたこともあり、海外投資家が中心と観測される。政府が進めるインフラ輸出においての活躍余地拡大期待、航空機ビジネスなどを中心とする目先の業績安心感などを評価する流れとも見られる。なお、同社に関しては、三菱自動車<7211>の再建に向けた公募増資実施などもプラス材料と捉えられる。

<4516> 日本新薬 1944 -77大幅安。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価を2000円としている。肺動脈性肺高血圧症治療剤として開発中のセレキシパグに関して、第一選択薬となるには困難な印象をもったとしている。つれて、発売当初の売上予想を下方修正しているようだ。《FA》

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