川崎重工、台湾の石油ガス会社からLNGタンク3基を受注 約270億円
2013年12月26日 14:09
川崎重工は26日、同社と台湾大手建設会社「栄工工程」とのコンソーシアムで、国営石油ガス会社「台湾中油」(CPC)が台湾の台中港で建設するLNGタンク3基を受注したと発表した。受注金額は約270億円で、設備の完成は2018年12月の予定。
同プロジェクトは、CPCが、台中港LNG受入基地で設備増設を図るもの。CPCは、現有設備を高回転で運用していることに加え、台湾での原子力発電からの発電燃料転換に向けた世論の高まりに合わせ、新たに、中東、アジア・オセアニアからのLNG輸入を決定するなど、LNG受入能力の増強が急務となっていたという。
川崎重工が今回受注した設備は、-162℃のLNGを保つために、極低温用材を用いた内槽タンクとプレストレストコンクリート構造の外槽タンクの間に断熱層を有する容量160,000立法メートルの地上式LNGタンク3基と、LNG払出ポンプ、低温配管等の付属設備から構成されている。
川崎重工は、国内の大型LNGタンクで50%以上のシェアを占めており、海外でもオーストラリア、チリ、中国などのプロジェクトでLNGタンクを建設中。同社は、LNGタンクをプラント・環境事業の中核製品とし、国内外のプロジェクトで受注を拡大していくとしている。