ホンダジェットに搭載するエンジンが米で型式認定を取得し量産を開始
2013年12月22日 16:03
米・オハイオ州発。GEとHondaの折半出資で2004年に設立した航空機用エンジン製造会社「GE Honda エアロエンジンズ」(GE Honda Aero Engines,LLC)は、Honda Jetに搭載する同社の航空機用ターボファンエンジン「HF120」が米国連邦航空局(FAA)の連峰航空規則パート33に沿った型式認定を取得したと発表した。
これまでGE Hondaは13基のHF120で広範な飛行テストと地上テストを行なってきた。これまで認定試験のために、およそ1万4000サイクル、9000時間を超える実績を積んでいる。今回の型式認定取得で、GE HondaのHF120エンジンは量産に向けた次のステージに進む。
ホンダのジェットエンジンの研究開発は1986年に基礎技術研究センター設立でスタート。2003年12月にHF118エンジンを積んだHonda Jetが初飛行に成功した。2006年に量産型HF120を発表し、2009年から型式認定試験を開始し、翌2010年12月に同エンジンを搭載したHonda Jetが初飛行に成功していた。
GE Hondaのテリー・シャープ社長は、「この型式認定取得によって、我々チームは、この上なく素晴らしい一年の締めくくりを迎えることができました。このエンジンの優れた技術を証明するために努力を続けてきたチームにとって、これは新たなスタートでもあります。今後の事業展開に向け、サプライチェーンや製造プロセスの強化を続けていきます」と述べたという。
HF120エンジンは燃費性能の高さがニュースになるが、これまでのテストで耐久性の高さや低騒音、低エミッション性という環境性能の高さも実証。今後の航空機エンジンのスタンダードとなることを標榜して開発された、定格推力2095ポンドのエンジンだ。
同エンジンの組み立ては、米・マサチューセッツ州リンにあるGE工場で量産をスタートさせ、2014年中にノースカロライナ州バーリントンのホンダエアロインク(Honda Aero,Inc.)工場に移管する予定だ。
今後は、GE Hondaの認定サービス拠点のネットワーク構築、24時間365日体制のGE Hondaオペレーションセンター設立、専門の技術責任者よるアフターサービス体制の構築を進めという。また、基本保証に加えて定期的なメンテナンスなどにも対応するサービスプログラムの提供も行なう。(編集担当:吉田恒)