【相場熟者が答える投資相談】マツダを年内、売却するのがよいか

2013年12月15日 12:28

■マツダを124円で1000株持っています。年内、売却するのがよいでしょうか(石川県・O)

  【問い】 マツダ <7261> を12年3月の公募株124円で1000株持ったままです。年内に売ったほうが良いか迷っていますので、よろしくお願いします。

■証券優遇税制の廃止で一旦、売却し買い直しも

  【答え】 マツダ<7261>(東1)は、12月13日(金)10円高(+2.07%)の492円と続伸、13円高の493円と買われ今月3日につけた年初来の高値493円を更新しています。この日は、円相場が対ドルで5月22日の年初来安値103円73円を更新したことを好感し、円安メリット銘柄として買い進まれました。生産は国内が中心で海外販売比率が7割超と高いことが見直されています。

  足元の業績、低燃費・低コストのスカイアクティブ技術を搭載した「マツダCX-5」、新型「Mazda6/マツダアテンザ」のグローバル販売の増加、コスト改善の推進に加え、主要通貨に対する円高修正もあり、今3月期業績予想は売上高2兆6500億円(前期比20.2%増)、営業利益1600億円(同3.0倍)、経常利益1230億円(同3.7倍)、純利益100億円(同2.9倍)と大幅増益を見込んでいます。為替レートは、通期1米ドル97円、1ユーロ128円(下半期1米ドル95円、1ユーロ125円)としています。13日に発売の四季報新春号では今3月期・来3月期とも前号の独自予想を上方修正、円安を追い風として、業績好調が続く見通しです。

  株価は、5月21日高値472円から6月7日安値326円まで調整。週足では26週移動平均線、月足では9カ月移動平均線をサポートラインに上昇。450円処を上限とした高値もみ合いを上放れしてきました。需給面では、信用買残は6638万5000株と積み上がっていますが、ROEの高さも見直され外国人投資家の買いが目先の売りも吸収しているようです。チャート的には、600円前後まで大きなフシはなく、上値余地はあります。ただ、証券優遇税制の廃止で売却益にかかる税率が来年から倍の20%に上がりますので、年内にいったん売却し利益を確保。売却値以下であれば、再度、買い直し。来年から少額投資非課税制度(NISA)の開始による投信の買い流入による一段高を期待し「株を枕に年越し」も考えるところでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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