『相続者たち』第18話 イ・ミンホ&チェ・ジニョク、異母兄弟の“和解変遷史”
2013年12月10日 22:23
SBS水木ドラマ『相続者たち』で、イ・ミンホとチェ・ジニョクが、兄弟間の溝を克服し、18年ぶりに手を取り合う姿を見せお茶の間を熱くした。
イ・ミンホとチェ・ジニョクは、『相続者たち』(脚本:キム・ウンスク、演出:カン・シンヒョ)で、それぞれ一人の女性のために突っ走ろうとするが厳しい現実に阻まれている“グループ相続者”キム・タン役と、キム・タンの腹違いの兄で帝国グループ社長のキム・ウォン役に扮し、異母兄弟に与えられた試練を耐え抜く姿を濃密に描き出し、お茶の間を引きつけている。
タンはこれまで自分の兄であるウォンに絶えず愛情を表現し、自分の気持ちを理解して欲しいと訴えて来た。アメリカから帰って来るなと冷たく当たられ傷つきながらも、最後までウォンのそばを離れなかった。ウォンもまたタンに無愛想な言葉を吐いたり冷たく当たったりしながらも、ホテルに追い出されたタンと会話をする時は優しい眼差しをのぞかせたりした。
しかし、父キム・ナムユン会長(チョン・ドンファン)の計略でタンがウォンと対等な持ち分の株を受け取ることになると、ウォンはタンに「なぜ今さらオレがお前の言いなりにならなきゃいけないんだ?」と怒りを表し、自分を信じて欲しいと言うタンに「お前はお前を信じるのか?人を動かすのは気持ちじゃなくて状況だ。オレは今のお前も10年後のお前も信じない」と冷ややかな反応を見せた。
結局、アメリカに帰れというウォンの言葉にタンは、「オレはアメリカになんか行かない。たった今気持ちが変わった。オレの株が欲しいか?だったら奪ってみろ!」と言い放ち、兄弟間の戦争を宣告した。
しかしその後ウンサン(パク・シネ)を失い、全てを失ったかのように暴走して壊れていくタンの姿が兄ウォンの心を動かした。自分の目の前から消えろと冷たい言葉を吐いたウォンだったが、心優しい弟タンを見捨てることはできなかったのだ。
17話でタンはウォンのもとを訪ね、自分の全てを差し出す代わりにウンサンを救ってほしいと泣きながら訴えた。タンが、「兄さんの言うとおりにするよ。アメリカに行けと言うなら行く。株を差し出せと言うなら全部やるよ。二度と戻って来るなと言うなら、そうする。死ぬまで赤の他人として暮らそうと言うならそれでもいい。だからウンサンだけは救ってくれ。ウンサンが元の場所に戻って来れるようにしてくれ」とSOSを出した。
これに対しウォンは以前とは明らかに違う姿で「二度とあの子に会わないということか?それでいいのか?」と切ない眼差しでタンを見つめ、視聴者をじーんとさせた。
また18話では、荒れ果てた状態で嗚咽するタンに向かって、感情を隠しながらも手を差し伸べるウォンの姿が描かれた。
血だらけのまま部屋の真ん中に座り込み嗚咽するタンが、「兄さん、オレいつアメリカに行くの?もう死にそうだ。早くアメリカに行かせてくれ。お願いだから助けてくれ」と叫ぶと、ウォンはその場では表情こそ変えなかったものの、すぐさま父親のもとに行き、タンを救ってほしいと頼み込んだ。
そしてウォンはウンサンのもとを訪ね、「いつ元の場所に戻るつもりだ?」とタンのそばに戻るよう促し、タンにはウンサンが残したメモを渡しながら「本当は渡さないつもりでいた。でもこのメモが、お前が生きたいと思う理由になれば・・・。助けてほしいと言ったじゃないか」と二人を応援する意思を見せた。
弟タンのため“ラブキューピッド”に変身したウォンの姿がお茶の間を熱くした瞬間だった。これまでタンを避けてきたウォンが、18年間閉ざしてきた心を遂に開いたのだ。
今回イ・ミンホとチェ・ジニョクは、絶頂の感情演技でお茶の間の視線を圧倒した。イ・ミンホは、王冠の重さに耐えるしかないグループ相続者になろうと今まさに成長するタンの姿を巧みに演じ、チェ・ジニョクもまた心の中では弟を想う兄ウォンの眼差しを見事に表現、圧倒的なオーラを誇示した。
一人の女性のためあらゆる痛みに耐える熱い情熱を持ったグループ相続者と、視線を圧倒するカリスマ性を持った帝国グループ社長の役を完璧に演じ切った二人の俳優の演技に、視聴者たちは「またとない“ビジュアル兄弟”!ツーショットを見ているだけで眩しい!」と絶賛の声を送った。
制作会社側は、「イ・ミンホとチェ・ジニョクは、一緒に立っているだけで大きな存在感を発揮している」とし、「結末を前に、二人の兄弟の姿がどのように描かれるのか、是非期待して欲しい」と伝えた。
続く第19話は、11日夜10時に放送される。(翻訳:宮本りさ)