ヤフー、ドワンゴ、大豊建設など/本日の注目個別銘柄
2013年12月9日 15:40
<8604> 野村HD 791 +5買い先行。米雇用統計が上振れ着地となり、量的緩和の早期縮小観測が強まる形になっているものの、米国株式市場は上昇して為替も円安に反転と、リスクオンの流れに向かっている。マーケットが目先的に最も懸念していたテーパリングの悪影響も織り込んだとの見方から、株式市場の先高期待などにつながっているようだ。ただ、朝方は期待感波及が先行したものの、買い一巡後は伸び悩みへ。
<4689> ヤフー 530 +32上げ目立つ。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、コンビクション・リストに新規採用としている。目標株価は590円としている。EC事業の先行きに関して、過度に悲観視しすぎているとの判断。流通総額拡大に向けた様々な追加施策が来年前半にかけて発表されると想定、こうした追加施策が徐々に奏功することによって、早ければ来年前半から流通総額の回復が見込めると予想しているようだ。
<6702> 富士通 488 +17しっかり。メリルリンチ(ML)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も440円から600円にまで引き上げている。構造変化がもたらす国内ITサービス事業の中長期拡大は、まだ株価に織り込まれていないと判断。また、半導体事業の再構築などが更なる株価のアップサイドにつながるとも指摘している。
<6407> CKD 1071 +93大幅続伸。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も940円から1450円にまで引き上げている。半導体設備投資回復の恩恵を享受、営業利益の回復期待が一層強まると判断しているもよう。半導体設備投資関連の出遅れ銘柄として、見直しの動きにつながる状況へ。
<2389> オプト 1158 -25売り先行。本日、マザーズ市場にホットリンク<3680>が新規上場、買い気配スタートになっている。ビックデータ関連として前評判が高かったこともあり、3分の1超の株式を保有している同社には、もともと含み益拡大への期待感が先行していた。先のアライドアーキテクツ<6081>の際も、上場後は大株主銘柄が出尽くし感から軟化していることもあり、同社にも利食い売りのタイミングが早まる状況に。
<8306> 三菱UFJ 650 +7堅調。SMBC日興では銀行セクターの業種格付けを「中立」から「強気」に格上げしている。とりわけ、純利益上方修正に伴う先行き業績への自信・株主還元強化が展望できる点、バリュエーション面での割安感から、メガバンクの選好を強める局面と指摘。同社に関しては、連続増配が視野に入ることや自社株買いの可能性が出てきたことなど、資本政策の変化可能性を考慮すると割安感が強いと。
<3715> ドワンゴ 3225 +293後場も一段高の展開に。UBSでは投資判断「バイ」継続で、目標株価を2380円から3500円に引き上げている。決算説明会で発表している「動画広告導入」に関して、動画広告は日本の広告市場で最も魅力的な成長領域の一つであると指摘している。日本ではこれから本格的な市場拡大が始まると予想され、同社は当然ながらこの恩恵に浴することができると判断。
<1822> 大豊建設 320 -39急落で下落率トップ。公募・売出の実施を発表、需給懸念や希薄化懸念へとつながっている。700万株の公募増資、300万株の自己株式処分、オーバーアロットメントによる売出150万株を計画、調達資金は主に土木事業における機械装置への設備投資資金に充当のもよう。自己株式を除いた発行済み株式数に占める比率は18%程度となる。
<9832> オートバックス 1612 +78しっかり。先週末に発表した月次動向が買い材料になっている。既存店売上高は前年同月比7.2%増、19ヶ月ぶりのプラス転換となった。とりわけ、商品別ではタイヤが16.4%増と大幅に拡大、けん引役となる形に。スタッドレスタイヤへの履き替えが進んだことが主因となっているもよう。売上のボリュームが大きい月でもあり、収益改善への期待感にもつながっているもよう。
<3436> SUMCO 930 -29軟調。先週末に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は156億円で前年同期比62%増益、通期予想は従来の150億円から170億円に上方修正している。実績値は先の観測報道をやや上回る着地にもなっているが、上半期までの進捗から通期上方修正は想定線との見方に。説明会では、会社側のウエハー需要回復見通しが従来の見方から先送りされているもようであり、ネガティブに捉える動きが先行しているようだ。《FA》