エイチーム:LINE関連銘柄として急浮上 NHNエンターテインメントと資本業務提携

2013年12月7日 20:21

■両社の強みを活かし、メッセンジャープラットフォーム向けのタイトルを世界市場に共同で展開

 エイチーム<3662>(東1)は、6日、NHNエンターテインメント(本社:韓国)と資本業務提携契約を締結し、合弁会社を設立することに合意した。

 同社はスマートフォンアプリの企画・開発・運営を行うエンターテインメント事業を今後の成長の柱の1つと位置付けており、App Store、Google Play、GREE プラットフォーム向けを中心に、国内外で多数のゲームタイトルをリリースしている。一方のNHNエンターテインメントは、韓国NHN Corporation(現Naver Corporation)のゲーム事業部門(ハンゲーム)が2013年8月1日に分割され発足した、韓国取引所(KRX)に上場している企業。PCオンラインゲームを中心に多数のゲームタイトルをリリースしており、現在、世界中で利用者を伸ば しているLINE、Kakao Talk等のメッセンジャープラットフォーム向けタイトルの開発に力を入れている。今後、両社の強みを活かし、メッセンジャープラットフォーム向けのタイトルを、日本市場、韓国市場を含む全世界市場に共同で展開することを目的に資本業務提携及び合弁会社設立に合意した。

 資本提携の内容は、NHNエンターテインメントが、同社普通株式290,000 株(発行済株式総数の3.02%)を12月9日に、既存株主から取得する予定。なお、今後、NHNエンターテインメントは同社普通株式を持株比率5%程度まで追加取得する可能性があるとしている。

 合弁会社の設立予定日は、14年1月。事業内容は、メッセンジャープラットフォーム向けを中心とするスマートフォン向けゲームタイトルの企画・開発。資本金1億50百万円、持株比率は同社50%、NHNエンターテインメント50%となっている。

 同社は、スマートフォンアプリの企画・開発・運営、グリーとの協業によるソーシャルゲームの運営、従来型携帯電話向け公式サイトの運営を行うエンターテインメント事業と引越し比較サイト「引越し侍」、車査定・車買取サイト「ナビクル」を運営するライフサポート事業の2事業を展開している。両事業とも順調に推移していて、前期は大幅増収増益を達成した。

 同社が属するモバイルコンテンツ市場では、12年のフィーチャーフォン市場が4,793億円(前年同期比27%減)と縮小する一方で、スマートフォン市場は3717億円(同361%増)と急拡大している。また、世界共通規格となるスマートフォンの普及が進む中、モバイルコンテンツ市場の競争は日本国内から全世界へ広がり、14年には世界のモバイルアプリケーションストアの売上高は580億ドルに達すると見込まれている(10年比1,000%増)(Gartner,Inc.11年1月発表)。

 そのような環境の中で、今回の資本業務提携、合弁会社の設立は時代の流れに沿ったもので、同社グループの業績拡大が一層強まったものと思われる。

 今期14年7月期連結業績予想は、売上高150億円(同36.4%増)、営業利益24億円(同39.7%増)、経常利益24億円(同39.6%増)、純利益14億10百万円(同35.3%増)と大幅増収増益を見込んでいる。

 株価チャートは、5月14日の年初来最高値4,515円を付けた後、下降トレンドに入り、およそ6か月後の11月12日に2,303円で底値を確認し、6日は2,715円で引けた。しかし、まだ底値圏といえることから、今後は今回のNHNエンターテインメントとの資本業務提携、合弁会社の設立を機に最高値更新が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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