映画『雨に唄えば』の名場面で登場するスーツがオークションに
2013年12月5日 17:25
ハリウッド・ミュージカル映画の名作『雨に唄えば』にて、ジーン・ケリーが土砂降りの雨の中で歌いながらタップ・ダンスを踊る有名な場面で着ていたグレーのウール・スーツが、コレクターによって売りに出されることが明らかになった。
競売会社ヘリテージ・オークションが12月6日にダラスで出品し、2万ドル(約200万円)以上の値がつくと予想されている同スーツは、記念品コレクターのジェリー・ソーラが40年以上にわたり所有していたとのこと。1970年に資本家カーク・カーコリアンがMGMスタジオを買収した際に小道具や衣装が売りに出され、当時10ドル(約1000円)で購入したという。
ヘリテージ・オークションのマーガレット・バレットは、「映画を見たことがなくてもジーン・ケリーが雨の中で歌い踊り、街灯の上でスイングする場面はご存じでしょう。競りに出ることで本当に興奮する一品だと思います」と話している。
郵便局員を引退したソーラは、1970年のMGMのセールのために北カリフォルニアの自宅からロサンゼルスへ旅行したといい、「もし人生でもう一度やれることが1つあるとしたら、またあのオークションへ行きたいね。あれは一生で最もワクワクする出来事だった」と語っている。
オークションという名の同ガレージセールにて、ソーラは衣装ラックを物色していた際、内側の胸ポケットにケリーの名前と製造番号が入ったMGMのラベルがついたグレーのスーツを偶然見つけ、1952年のミュージカルのあの有名な場面のものだと気付いたという。
同スーツを何十年もクローゼットに保管してきたソーラは現在72歳。40年以上所有してきたが自分も年を取ったため手放す時期だと売却を決めたそうだ。
なお、ソーラは、ケリーが同じく『雨に唄えば』で着用し、当時75ドルで購入した別のスーツも出品する予定とのこと。ニッカーボッカーの格子柄の同ウール・スーツはおよそ6000ドルの値がつくとみられている。