ポルシェが、“もう少し小さなカイエンが欲しい!”という声に応えた

2013年11月28日 14:20

 ポルシェが第43回東京モーターショーで、コンパクトSUV「Macan(マカン)」を日本(アジア)初公開した。Macanという名前はインドネシア語で「虎」を意味する。

 狭いブースで行なわれたプレスカンファレンスは混雑の極みで、記者発表以降も常に混雑していて、まともに車両を観察できなかった。日本における「ポルシェ人気」の高さを示している現象だと思える。

 ポルシェはMacanをコンパクトSUVと紹介している。が、しかし、全長×全幅×全高4681-4699×1923×1621mm、ホイールベースは2807mmというボディサイズは、既存のSUVであるカイエンより64mm短くて、17mm狭いだけ。だから、決して“コンパクト”ではない。ルーフは89mm低いので見た目はカイエンよりもやや躍動感があるといえる。ヘッドライトの基本形状は、かつての「918スパイダー」がベースだという。しかし、全体的な印象は“低くてやや小さなカイエン”だ。

 フロントフード下に搭載するエンジンは3種。エントリーモデル「S」が搭載する3リッターV型6気筒エンジンは、出力/トルク340ps/46.9kg.mを発生。SUVのエントリーマシンながら0-100km/h加速5.4秒、最高速度は254km/hに達する。上級グレード「マカン・ターボ」は、そのユニットのストロークを延長し排気量3.6リッターに拡大したV型6気筒ツインターボを搭載、400ps/56.1kg.mというアウトプットを発揮する。「長距離ツアラーとしてのパフォーマンスと好燃費を両立」させたという「マカンSディーゼル」は、3リッターV型6気筒ディーゼルエンジンが搭載される。パワーは258psと必要にして十分で、トルクはディーゼルらしく59.1kg.mと太い。

 全車7速デュアルクラッチ式(2ペダル)トランスミッションと電子制御式のマルチプレートクラッチ式アクティブ4WDを採用。センターコンソール上のスイッチで「オフロード」モードを選択すると、シフトポイントや前後トルク配分、エンジンのレスポンスまでがオフロード走行に適したモードになる。「スポーツ」モードを選択した場合にはエンジンのレスポンスが上がり、高回転までエンジンのスイートスポットを使い切る設定となる。

 価格は未発表だが、カイエンより安くなることは間違いない。カイエンに次いで、日本でも人気を集めるか?(編集担当:吉田恒)

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