ソフトバンク、ミタチ産業、ジャパンパイルなど/本日の注目個別銘柄

2013年11月25日 15:34


<9984> ソフトバンク 8590 +440続伸。引き続き、米サードポイントによる株式取得を好材料視する向きが多いもよう。指数寄与度の高い銘柄であり、全体相場の先高期待も買い安心感につながっている。また、三菱UFJでは投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を7500円から9500円に引き上げている。移動通信、スプリント、インターネットの各事業をけん引役に、営業利益は実質的に増益基調が続くと想定、業績予想引き上げや投資先の好業績を背景とする企業価値向上の可能性も考慮と。

<6753> シャープ 321 -1出来高トップ。先週は、三菱UFJの投資判断格上げ、米HPとの複写機事業提携、スマホ用液晶増産など好材料が相次いだ。とりわけ、米アップルの専用工場である亀山第1工場では、他社向けも生産できるようにアップルと交渉に入ったとされており、稼働率低下への警戒感が低下する状況につながっている。ハイテクセクターへの関心も高まりつつある中、朝方はリバウンドの動きが継続する格好に。ただ、割安感が乏しい中で、反発ピッチの早さに対する警戒感も残り、買い一巡後は短期資金の利食い売り集中で伸び悩む。

<6756> 日立国際 1282 +82強い動きが目立つ。みずほ証券では投資判断「買い」継続で、目標株価を1250円から1600円に引き上げている。半導体デバイスは3次元構造化を迎えており、同社の業界ポジションが高い成膜装置などの重要性は、一段と高まっていると指摘。こうした追い風を受け、15.3期業績は過去のピーク利益水準まで到達する可能性と。また、丸三証券でも、収益拡大は想定を上回るとして、目標株価を1540円まで引き上げている。

<6767> ミツミ電機 883 +82買い優勢。三菱UFJでは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も760円から1000円に引き上げている。スマホ向けレンズアクチュエータの収益が改善に向かっており、OISで先行する技術優位性を発揮する局面が到来したと判断しているもよう。来期営業利益は今期予想比4倍となる80億円を予想。

<6208> 石川製作所 125 +8買い先行。中国が尖閣に防空識別圏を設定したと発表。日本の防空識別圏と重なる地域でもあり、日中間での軍事的な緊張が一段と高まるとの警戒感につながる格好へ。つれて、防衛関連の低位材料株として位置づけが高い同社には、短期資金の物色の矛先が向かう状況となっている。

<3321> ミタチ産業 509 +80ストップ高。先週末に発表した業績上方修正が買い材料に。上半期営業利益は3.1億円から前年同期比19.8%増益の4億円に上方修正。アミューズメント向け販売の堅調推移などが背景となっている。また、年間配当金も、従来の14円から20円に引き上げている。第1四半期大幅減益決算からの上方修正であること、配当利回り妙味の高まりなどから、インパクトが強まる状況になっているもよう。

<5288> ジャパンパイル 978 -122急落で下落率トップ。先週末には、業績・配当予想の上方修正、並びに、公募・売出の実施を発表している。業績上振れ期待はもともと高かったこと、先週末の株価が急伸となっていたことから、上方修正評価の動きは限定的、ファイナンス実施による希薄化や需給懸念を嫌気する動きが先行のもよう。公募、売出、自己株式処分による売出、オーバーアロットメントによる売出を併せた株数は、自己株式を除いた発行済み株式数の21%となる。

<6770> アルプス電気 1127 +43大幅続伸。三菱UFJでは投資判断「アウトパフォーム」を継続、目標株価を930円から1300円に引き上げている。レンズアクチュエータの貢献によって、今後は業績拡大期に入ると考えているもよう。スマホ市場では、搭載するCMOSセンサの高画素化のトレンドが進行しており、高い生産技術力を有する同社の競争優位性は高まっていると指摘。

<6752> パナソニック 1134 +39しっかり。全般的なハイテク株見直しの動きにも乗っているほか、先週末に開催されたAIS事業の説明会なども評価材料につながっているようだ。メリルリンチ(ML)では、幅広い基礎技術を自動車周辺ビジネスに繋げる思想で事業を成長させていることが感じられ、総じてポジティブな印象としている。また、今後はあらためて構造改革に焦点が移るとして、目標株価を1050円から1260円に引き上げている。《FA》

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