ソフトバンク、大崎電気、ロームなど/本日の注目個別銘柄

2013年11月22日 15:31


<9984> ソフトバンク 8150 +180買い先行。米サード・ポイントが同社株を約1000億円取得したもようと伝わっている。発行済み株式数の約1%に相当する。物言う株主として知られており、今後の株高政策への思惑なども先行する形とみられる。また、野村では投資判断「バイ」を継続で、目標株価を8590円から8920円にまで引き上げ。中期的に、通信ネットワーク・端末流通・コンテンツの総合力がグローバルに強化され、株価は市場をアウトパフォームしていくとの見方に変化はないと指摘。なお、指数寄与度の高い銘柄として、全体株高の流れも支援材料につながる。

<2914> JT 3625 -95さえない。来年度のたばこ増税実施は見送りとする政府・与党方針が伝わっている。消費増税分の値上げが想定される中、さらなる値上げにつながる増税を同時に行うことは難しいとの判断。追加値上げによる収益拡大期待などは後退する格好に。なお、ドイツ証券では、堅調な増益見通しを再確認として、目標株価を4100円から4200円に引き上げている。

<6753> シャープ 322 +25上げ目立つ。スマホ用液晶を増産するとの報道が伝わっている。スマホ向け液晶パネルを中国企業に供給するほか、米アップルの専用工場である亀山第1工場では、他社向けも生産できるようにアップルと交渉に入ったとされている。とりわけ、アップル向けのピークアウトで、第1工場の稼働率低下が懸念されていたなか、他社への供給が可能となれば、こうした警戒感の低下につながることになる。

<5411> JFE 2324 -42上値の重い展開へ。クレディ・スイス(CS)では投資判断「ニュートラル」継続で、目標株価を2700円から2200円に引き下げている。円安によるマイナス効果が想定以上に大きいと指摘している。今期の輸入超過額は18億ドルとなり、円安が原燃料高に結びつく円安デメリットを警戒する必要性が出てきたとしている。足元で為替相場が円安基調を強めていることで、ネガティブな反応も強まる形に。

<7741> HOYA 2635 +50しっかり。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も2000円から3000円に引き上げている。業界内のトップピックと位置づけている。情報・通信やライフケアの業績予想を引き上げているほか、13-15年のフリーキャッシュフローは00年代半ばを上回り、株主還元の可能性も高まってこようと指摘へ。

<3405> クラレ 1278 +40大幅高。米デュポンから自動車ガラス用のポパール樹脂を中心としたビニルアセテート事業を買収すると発表している。買収額は約600億円、来年前半の取得完了を目指すとしている。液晶偏向板用途のポパールフィルムを筆頭に、ポパール樹脂では世界35%のシェアを保有するが、今回の買収によって、一段のシェア向上につながることになる。コア事業の強化につながること、キャッシュリッチであることなどから、ストレートにポジティブな材料として捉えられている。

<8233> 高島屋 977 -22売り優勢。新宿店の土地/建物の一部を、東急不動産<3289>から取得するための協議を開始したと発表している。これを受けて、ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、弱材料視される格好に。GSでは、取得金額は大きな金額となり、何らかの資本性のある調達を実施する可能性は否定できないと指摘。また、キャッシュベースでの収益押し上げ効果は投資額に対して小さいともみているようだ。

<7600> 日本MDM 369 +80ストップ高。人工膝関節新製品のFDA薬事承認取得を発表、買い材料視される展開に。より深い膝関節の屈曲を可能とした「Balanced Knee System-Momentum」、ポリエチレンの酸化による劣化を抑制した「E-Vitalize」が承認を取得、来年1月から米国で販売を開始予定。承認取得の材料には敏感に反応する銘柄であり、本日も短期資金の関心が向かう展開となっている。

<6644> 大崎電気 567 +33切り返す展開に。英国のアーキバからスマートメーター用の通信ハブを受注と発表している。受注数量は約900万台で、金額は約240億円。納入時期は2015年から2020年までとされている。東京電力<9501>が実施したスマートメーターの第1回入札で落選、スマートメーター関連としての期待感は低下しつつあったが、あらためて高い位置づけを確認、先行き期待が高まる展開になっているもよう。

<6963> ローム 4440 +185強い動きが目立つ。UBSでは投資判断「バイ」継続で、目標株価を4500円から5300円に引き上げている。LSIでは電源ICでの品揃えを拡充、ディスクリートではパワーデバイスのほかにモバイル機器向けの拡販など、製品ラインナップは整いつつあると評価。車載向け好調などによる下期の2ケタ増収が今後のカタリストになるとも。なお、本日は同社を含めて電子部品各社の強い動きが目立っており、ハイテク株への関心が高まる状況にもなっている。

<3391> ツルハHD 9000 +330大幅続伸。広島県を地盤とする同業のハーティウォンツを買収すると発表、プラス材料視される展開になっている。買収後の売上高は業界3位に浮上するもよう。みずほ証券では、大手ドラッグストアの展開が遅れている広島を中心とした中国地方でのシェア拡大は、ポジティブと判断しているようだ。西日本でのシェアが低い同社との間では、高いシナジー効果が期待されるとも。

<6857> アドテスト 1287 +43しっかり。本日は半導体製造装置各社の堅調な動きが目立っている。米インテルがアナリストミーティングを行っているもようであり、来年の設備投資は今年度比横ばいを示唆しているようだ。2ケタのマイナスなどが見込まれていたことで、半導体製造装置各社には安心材料につながっているもよう。また、従来の会社計画どおりだが、東京エレク<8035>の下期受注見通しが前年同期比5割増と伝わっていることも支援材料とみられる。《FA》

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