シャープ、牧野フライス、ダイキンなど/本日の注目個別銘柄
2013年11月21日 15:50
<6753> シャープ 297 -2売り先行。台湾・鴻海と共同で進める計画であった中国事業を、全面的に見直すと報じられている。液晶パネル工場への技術供与を白紙としたほか、スマホの共同開発も断念と。足元での業績の底打ち傾向、財務体質の改善傾向などから、ネガティブな反応は限定的だが、前日に大幅高となった反動もあり、戻り売り圧力にはつながる格好のようだ。
<9433> KDDI 6430 +380買い優勢。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断「オーバーウェイト」を継続で、目標株価を5500円から7500円に引き上げている。ARPU拡大トレンドへの転換が牽引する更なる業績拡大、株主還元拡充の可能性などから、業績と株価は次のステージへと踏み出したと指摘。成長と業績拡大に対する経営陣のフォーカスは揺るぎなく、コア銘柄としての位置づけを再確認と。
<8802> 三菱地所 2837 -15売り先行。JPモルガン(JPM)では不動産セクターのスタンスを「強気」から「中立」に格下げしている。賃料上昇にはまだ最低1-2年程度時間を要すると見られること、マンション建築費高騰などで採算悪化の懸念が出てきたこと、株価の割安感が乏しいことなどが背景のようだ。個別では同社の投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ。また、三菱UFJでも、丸の内の市況回復は緩やかなどとして、投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ。
<6479> ミネベア 710 +38強い動きが目立つ。バークレイズでは投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も540円から830円に引き上げている。ボールベアリングの急回復、LEDバックライトの競争環境の改善、複合品や航空機事業の来期以降の回復、足元のバーツ安傾向のプラス寄与などで業績予想を上方修正。株価水準には割安感があり、中長期施策の効果を織り込む局面と判断しているもよう。
<4512> わかもと 300 +31上昇率2位。前日に業績修正を発表、今期最終利益のみ1.4億円から7.2億円に上方修正している。本社移転に伴う移転保証金8.6億円を特別利益に計上することが上方修正の背景に。本社入居ビルが地区開発計画の対象になったことが移転の理由となっている。決算発表が一巡して、決算関連の材料が少なくなっていることから、関心も向かいやすくなっているようだ。ただ、急伸スタート後は利食い売りが優勢となっている。
<6135> 牧野フライス 841 +43買い先行。シティでは投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価を670円から940円に引き上げている。受注残が他の工作機械大手と比較して高水準であること、航空機分野の受注ウェイトが高く、航空機関連の設備投資による恩恵が大きいとみられることなどを背景としているようだ。年初来の上昇率も相対的に低水準と指摘しているもよう。
<6367> ダイキン 6480 +260しっかり。メリルリンチ(ML)では投資判断「買い」継続で、目標株価を6200円から7100円に引き上げている。営業利益予想は、今期が従来の1350億円から1450億円に、来期が1560億円から1680億円に引き上げている。中国、北米、アジアでの売上拡大、販売価格維持、現地生産拡充によるコスト削減効果などを背景に、主力の空調事業は収益拡大が続くと予想しているもよう。
<7220> 武蔵精密 2233 -61軟調。ユーロCB100億円の発行を発表、株式価値の潜在的な希薄化を嫌気する動きが先行しているもよう。転換価額は3441円、前日終値に対するアップ率は50%となっている。発行済み株式数に対する潜在株式数の比率は9.32%になる。調達資金は、アジア市場でホンダ<7267>の自動車販売が伸びていることから、自動車部品の設備投資に充当するもよう。
<4183> 三井化学 241 -6さえない。前日に経営説明会が開催されている。最大の懸案とされてきた、フェノール、PTA、ウレタン原料など大型市況製品の構造改革については、第3四半期決算発表後に公表すると明言されているもよう。今回の説明会で詳細な内容が示されると期待していた向きもあったもようであり、失望感の反映が先行する展開になっている。《FA》