大林組、コメ兵、沢井製薬など/本日の注目個別銘柄

2013年11月12日 15:49


<1802> 大林組 588 -18売り先行。上半期営業利益は前年同期比37%減の75億円程度になったもようとの観測報道が伝わる。労務費の上昇や資材価格の高騰などで、採算が悪化しているもようであり、従来予想の80億円は下振れの見通しと。他の建設株同様に期待感が高まっていたとみられるだけに、ネガティブなインパクトが強まる。決算発表後はやや下げ渋り、上半期営業利益は84億円で上振れ着地となった。ただ、通期予想は260億円から240億円に下方修正しており、反発力は限定的に。

<6758> ソニー 1700 +59しっかり。米ヘッジファンドのサード・ポイントが9月末時点で第5位株主になっていることがわかったと報じられている。保有比率は1.64%のようだ。あらためて企業価値向上策などに対する期待感が先行の格好へ。また、北米の「PS4」先行予約が100万台に到達などとも伝わっており、世界販売への期待なども高まっているようだ。

<6728> アルバック 1123 +150ストップ高。前日に第1四半期の決算を発表している。営業利益は34億円で、従来の上半期計画をほぼ達成する状況に。構造改革効果などで、社内計画を上回る収益水準となったため、上半期予想は36億円から55億円に上方修正している。売上総利益率は24.8%、四半期ベースでは上場来の最高水準となったようだ。想定以上の好業績をストレートに評価する展開へ。

<6976> 太陽誘電 1134 -138売り先行。昨日の決算発表銘柄の中では、ネガティブなインパクトが強かったとみられる。上半期営業利益は72億円で前年同期比4.9倍となったが、事前予想100億円は下振れる着地に。通期予想も200億円から140億円に下方修正している。下振れ懸念はあったなかだが、下振れ幅は想定以上となる格好に。村田製<6981>が好決算を発表していただけに、マイナスイメージも強まる状況か。

<2215> 第一屋製パン 161 +11急伸。前日に第3四半期の決算を発表、通期予想を上方修正していることが買い材料とされている。第3四半期累計営業利益は2.1億円で前年同期比5.5億円の収益改善、通期予想は1億円から2.4億円に上方修正している。キャラクター製品を中心とした積極的な販売活動が奏効したこと、原価低減効果が一層進んだことなどが業績上振れの背景に。

<8252> 丸井G 1004 +61買い優勢。9月12日以来の1000円大台乗せへ。引き続き、先週末付けでの大和の投資判断格上げが評価材料につながっている。大和では「3」から「2」に格上げで1150円目標と設定。ビジネスモデル転換によって、小売・店舗事業の改善が期待できることを格上げの背景に、これにより、小売・店舗事業の競争力低下というディスカウント要因が払拭されると指摘している。

<2780> コメ兵 1467 +167大幅高。いちよしがレーティングを「B」から「A」に、フェアバリューを1900円から2000円に引き上げていることが材料視されている。いちよしでは、買取が順調なことに加えて、訪日観光客による購入の拡大など、事業環境が好転していると指摘。今期営業利益は会社計画26億円に対して、28億円にまで上方修正している。

<4555> 沢井製薬 7320 +450大幅続伸。後発医薬品の利用に消極的な病院は、診療報酬を減らすなど不利になる措置を設けるように促す、との民間議員案が伝わっている。後発医薬品の需要拡大につながるとの期待感が先行する。また、先週末の決算を受けて、野村では目標株価を7500円から9500円にまで引き上げている。15.3期にはDiovanやBlopress、16.3 期にはPlavixの後発品の発売が予想され、トップラインの成長は加速するとみている。

<8331> 千葉銀行 738 +41買い優勢。前日に上半期決算を発表、同時に発表した自社株買いが評価材料となっている。発行済み株式数の1.74%に当たる1500万株を上限としており、取得期間は本日から12月20日までとしている。当面の需給動向への安心感が優勢になる。また、上半期純利益は266億円で前年同期比21%増益、従来予想225億円を上振れる決算となっている。

<1812> 鹿島 389 -24決算発表後は下げ幅広げる。上半期営業利益は78.5億円で前年同期比55%減益、従来予想の50億円は上ぶれる着地となった。一方、通期予想は310億円から180億円にまで大幅下方修正、予想外の大幅下方修正となる格好に。一部工事の採算悪化、労務費の上昇などが下方修正の背景に。建設株には足元の好業績期待が高かったと見られ、失望売り圧力が強まる状況へ。

<1803> 清水建設 492 -2決算発表後はもみ合い。上半期営業利益は57.8億円で前年同期比35.8%増益、従来予想の40億円を上振れる着地となった。本日は大林組<1802>の業績下振れ観測報道が伝わっていただけに、安心感は強まる状況に。ただ、4-6月期実績は39.4億円、上振れはほぼ確実視される状況ではあった。4-6月期の39.4億円、前年同期比43%増益に対して、7-9月期は18.4億円で同22%増益、サプライズは乏しい格好ではある。《FA》

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