ファーストリテ、パスコ、イビデンなど/本日の注目個別銘柄

2013年11月6日 15:33


<9983> ファーストリテ 32250 -250売り先行。前日に発表した10月の月次動向が嫌気されている。既存店売上高は前年同月比で13.8%減、6ヶ月ぶりのマイナスに転じている。粗利益率の低下傾向が懸念されていた中での売上高の減少にネガティブなイメージが先行する状況に。なお、気温が比較的高く推移してきたこと、大型台風の影響なども強かったと見られ、同社以外の衣料品専門店各社も、10月の数値は総じてさえない格好になってはいる。

<7735> スクリーン 506 -24下げ目立つ。前日に上半期の決算を発表、営業利益は30億円で前年同期比43億円の損益改善、従来計画の25億円を上振れる着地に。通期予想は従来の65億円から78億円に上方修正している。また、7-9月期の半導体製造装置の受注高は407億円、前四半期の351億円から大きく増加、前四半期比減少を見込んでいた会社計画を大きく上回っている。ただ、売上高の増加に対して、収益の増加幅が小さいことをマイナス視する声もあるようだ。通期予想は売上高を160億円増額したにもかかわらず、営業利益は13億円の増額にとどまっている。

<6997> 日本ケミコン 395 -28売り優勢。前日に上半期の決算を発表している。営業利益は24億円で前年同期比64億円の損益改善、従来予想の22億円を上振れての着地となった。ただ、市場コンセンサスは30億円弱の水準であったと見られ、市場の期待値までには届かず。7-9月期営業利益は11.6億円にとどまり、4-6月期12.7億円との比較では減益となる格好に。

<1852> 淺沼組 192 +36急伸。前日に上半期の収益予想を上方修正している。営業損益は従来予想の3.7億円の赤字から、8.4億円の黒字に増額修正へ。手持ち工事の採算好転による収益性の向上が背景に。通期予想は上半期決算発表時に見直すもよう。第1四半期決算時から黒字を計上していたが、ここ2年間は大幅な赤字計上を余儀なくされていただけに、黒字転換への確度の高まりなどは安心感を強めさせる格好に。

<4528> 小野薬品工業 7510 +340買い優勢。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「アンダーウェイト」から「オーバーウェイト」に2段階格上げしている。目標株価も4500円から8600円に引き上げ。薬価改定リスクは12月までにほぼ出尽し、年明け以降は、PD−1への期待が株価に反映されやすくなるとしている。なお、前日に上半期の決算を発表、収益は従来計画を上振れ着地となっているが、インパクトは限定的のようだ。

<9232> パスコ 451 +45一時ストップ高と急騰。前日の上半期決算を受けて、いちよしではレーティングを「B」から「A」に格上げしており、評価材料視される格好のようだ。決算数値にインパクトはないものの、上半期受注高が前年同期比17%増と想定を上回る好調となっている。いちよしでは、来期の営業利益を今期予想比40%増の70億円とみている。なお、フェアバリューは550円と設定しているようだ。

<4062> イビデン 1660 -102後場に入って下げ幅を広げる。先週末の決算を受けて買い安心感が高まり、昨日は買い優勢となったものの、本日は一転して戻り売りが優勢に。本日には決算説明会が開催されており、弱材料視される格好のようだ。詳細は不明だが、強気の設備投資計画に対する警戒感など指摘されているもよう。

<4541> 日医工 2305 -136決算発表後は大幅安に。上半期営業利益は37.2億円で前年同期比1.3%増益、従来予想である38億円並みの水準で着地した。一方、通期予想は従来の90億円から83億円に下方修正している。研究開発費用の増加などを背景としている。通期予想は会社計画比上振れとの見方が多かっただけに、意外感が強まる状況となっているもよう。

<7741> HOYA 2581 +67しっかり。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「売り」から「買い」に一気に2段階格上げ、目標株価も1910円から2840円に引き上げている。情報通信部門の業績が安定するなか、今後は増収増益基調が続くライフケアの成長を織り込む局面に移行するとみているようだ。決算発表後は上値追いの動きが続く格好にもなっている。

<2371> カカクコム 1895 -37後場は売り先行で一時100円安となったが、その後は下げ渋る展開になってきている。上半期営業利益は65億円で前年同期比30%増益、従来計画の58.5億円を上振れた。通期予想も137億円から143億円に上方修正している。ただ、7-9月期営業利益は4-6月期比で減益となっており、市場の期待値は下回る水準であったとみられる。一方、明後日に発表予定のMSCIリバランスでは、新規採用候補銘柄と位置づけられており、懸念された決算発表を通過したことで、需給期待を反映する動きにも。

<7203> トヨタ 6350 +30後場入り後はプラス圏に切り返す。本日の引け後に決算発表予定だが、一部報道では、今期営業利益を2.2兆円に上方修正の方針と伝わっており、買い材料視される状況となっているもよう。従来予想は1.94兆円であり、市場コンセンサスは2.5兆円レベルであった。市場予想との比較ではインパクト限定的ながら、ホンダ<7267>や日産<7201>とネガティブな決算が続いただけに、安心感が先行する形にも。《FA》

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