【話題】気温低下で小売セクターに出番期待高まる

2013年11月6日 09:16

<気温低下で小売セクターに出番期待高まる>

  ファーストリテイリング <9983> が5日発表した10月の国内「ユニクロ」既存店売上高は前年同月比13.8%減少となり、6カ月ぶりに前年実績を下回った。客単価は0.4%増加したが客数が14.1%減少した。10月は中旬までの気温が高かったことや、台風などの悪天候の影響を受けたとしている。

  ファーストリテイリングに限らず小売セクターの10月既存店売上高は、上旬~中旬の異常高温で秋冬物の動き出しが遅く、さらに週末の大型台風接近によって来店客数が大幅に減少するなど、天候不順の影響を受けた企業が少なくない。

  百貨店では、三越伊勢丹ホールディングス <3099> が同6.4%増加と強さを発揮したものの、Jフロントリテイリング <3086> の大丸松坂屋が同1.5%減少、高島屋 <8233> が同2.3%減少、セブン&アイ・ホールディングスのそごう・西武が同2.0%減少となったようだ。また衣料品関連ではユナイテッドアローズ <7606> が、ネット通販は好調だったが小売既存店売上高は同3.4%減少となり、3カ月ぶりに前年実績を割り込んだ。

  ただし一方で、作業服専門店チェーンのワークマン <7564> の10月の既存店売上高は同7.8%増加して、今期一番の伸び率となった。悪天候のため長靴などの雨具類が好調に推移し、下旬以降に気温が急速に低下したことでヤッケなどの秋冬商品が好調に推移したようだ。

  今後の売上動向を見るうえでのポイントは、10月下旬以降の急速な気温低下による好影響だろう。衣料品チェーンのしまむら <8227> も、10月の既存店売上高はファッションセンターしまむらが同4.4%減少、CASUAL&SHOESアベイルが同8.8%減少したが、下旬以降の気温低下で秋物を飛び越えて冬物が動き出したとしている。例年より早い冬の到来、さらに猛暑の反動で厳冬となれば、単価の高い冬物衣料の販売が好調に推移する可能性がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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