トルコのボスポラス海峡横断地下鉄が開通、大成建設などが施工
2013年10月31日 14:01
大成建設は30日、10月29日に、トルコ建国90周年の記念日に合わせて、同国のボスポラス海峡横断地下鉄の開通式典が開催されたと発表した。大成建設はトルコの建設会社2社との共同企業体により、「ボスポラス海峡横断鉄道トンネル工事」を2004年より施工してきた。
開通式典には、トルコ側からはアブドゥッラー・ギュル大統領、レジェップ・タイイップ・エルドアン首相、ビナーリ・ユルドュルム運輸海事通信大臣のほか、日本側からは安倍晋三内閣総理大臣、髙木毅国土交通副大臣、横井裕駐トルコ日本国大使、市川雅一JICA理事らと共に、大成建設の山内隆司社長が出席し、地下鉄の開通を祝った。
大成建設によると、同工事では、厳しい条件下で世界最深となる60mの海底に沈埋トンネルを敷設する高い技術力と、文化財を発掘しながら地下駅を建設する、歴史都市ならではのきめ細かな対応が要求されたという。
鉄道の開通によって、これまでフェリーで30分近くかかっていた海峡間の移動が4分へと大幅に短縮される。また、交通の要衝に位置するイスタンブールでは、慢性的な交通渋滞が生じ、排気ガス等による大気汚染が深刻化しているが、今後地下鉄の利用が増えることで同問題の緩和が期待される。