トヨタ 50億円を投じて中国・成都工場の年間生産力を6割アップし5万台へ
2013年10月27日 18:16
トヨタ<7203>は、現在、中国に於いて三つの車両生産合弁会社を有している。TFTM(天津一汽豊田汽車有限公司)、GTMC(広汽豊田汽車有限公司)、SFTM(四川一汽豊田汽車有限公司)である。それらの工場での累計生産台数は、約80万台にのぼる(2012年12月末時点)。
トヨタと、中国の老舗自動車メーカーである一汽集団(中国第一汽車集団公司)の合弁会社であるSFTMは、同社の成都工場において、現在生産している4.0リッターのプラドに加え、2015年3月より2.7リッターのプラドの生産を開始する。
因みに一汽集団グループは、トヨタだけではなく、フォルクスワーゲンやゼネラルモーターズとの合弁会社も有している。またマツダ<7261>車の製造も行っている。
SFTM成都工場の生産能力は、これまでの年間3万台から5万台まで増加する。追加投資額は約50億円、約500名を新規雇用する見通しだ。SFTMの加藤総経理は、「SFTM成都工場は、中国での最初の車両生産拠点として、トヨタの中国事業の足掛かりとなった。今後もこの地で中国のお客様に喜んでいただけるクルマづくりを行っていきたい」と述べている。
成都工場は、2000年12月から稼働を開始しており、約45万平米メートルの敷地を有している。現在、従業員数は約2,200名、生産能力は年間3万台。生産車種は、コースター、4.0リッターのプラドである。これらを15年には、前述したようにそれぞれ、約2,700名、年間5万台に増加する。
SFTMは成都工場とは別に2003年11月から稼働している長春工場(東工場)を保有している。約7.5万平米メートルの敷地で、ランドクルーザーとプリウスを生産している。なお、プリウスの海外生産拠点はここが初めてであり、2005年12月に開始されている。また、この工場に昨年5月に約97万平米メートルの広大な西工場が加わった。年産10万台を誇り、RAV4が生産されている。従業員数は東西合わせると、約4800名になる。(編集担当:久保田雄城)