安川電機、遠藤照明、オリックスなど/本日の注目個別銘柄
2013年10月21日 15:53
<6506> 安川電機 1340 -28売り優勢。先週末に上半期の決算を発表、通期予想は上方修正しているものの、短期的な出尽くし感が先行する格好に。実績営業利益は126億円で前年同期比倍増、第1四半期決算時に上方修正した水準での着地となった。通期予想は従来の240億円から255億円に上方修正している。ただ、通期予想の市場コンセンサスは275億円程度であり、上振れ幅は想定よりも小幅にとどまる格好へ。太陽光パワコンの失速などがコンセンサス比下振れの背景か。
<6937> 古河電池 577 +54急伸。先週末に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は4億円から5億円に、最終利益は2億円から4.1億円に増額修正へ。子会社を中心とした海外売上高の好調推移などが上振れの背景になっている。第1四半期営業利益は大幅減益スタートとなっていたことで、上方修正にはポジティブなインパクトが強まる格好に。
<6727> ワコム 833 -108急落。先週末に発表した業績予想の下方修正が嫌気されている。上半期営業利益は従来予想の35.5億円から30.5億円に、通期では113.8億円から98.3億円に減額修正している。スマホの旧製品の在庫調整が想定以上に大きかったこと、タブレット端末向けの需要が第2四半期に大きく減少したことなどが下振れの背景に。第1四半期の好スタートや成長期待の高さから、業績下振れは想定外といった見方にも。発行済み株式数の1.19%に当たる200万株を上限とした自社株買いの実施を発表も、業績下振れを嫌気する動きが優勢に。
<6841> 横河電機 1364 -63下げ目立つ。先週末に伝わった業績観測報道が弱材料視される。上半期営業利益は前年同期比3%増の90億円前後になったもようと伝わる。会社側の従来予想は95億円であった。国内制御機器の伸び悩みが下振れの背景に。通期の市場コンセンサスは会社計画を2割近く上回る水準にあり、上半期の下振れ着地は想定外との見方にも。
<5423> 東京製鐵 578 -37売り先行。先週末に上半期の決算を発表している。上半期経常損益は11.5億円の黒字と、前年同期101.7億円の赤字から黒字に転換している。従来予想は損益トントンであった。通期経常利益も25億円から30億円に上方修正している。ただ、第1四半期の実績が9.7億円の黒字であったことから、業績の上振れは想定線との見方。鋼材市況は上昇傾向だが、スクラップ価格の上昇などマージンの改善は依然として限定的といった見方にも。
<8595> ジャフコ 5120 +100買い優勢。先週末に発表した上半期決算が買い材料視される展開に。営業利益は81億円となり、前年同期比14倍の水準に。国内IPO市場の大幅な改善、米国での成功案件顕在化などが好業績の背景。みずほ証券では、想定を大きく上回るポジティブサプライズとの評価、株価は更なる上値を追っていく可能性が高いと指摘。
<5938> LIXIL 2155 +59買い先行。上半期の業績観測報道が伝わっている。営業利益は前年同期比8割増の250億円程度になり、従来予想の230億円を上回ったもようと。住宅市場が堅調な推移の中で、高単価の新製品が伸びたもよう。通期予想は据置の公算が大きいが、最終的には上振れの可能性があるとも。実績、見通しともに市場コンセンサス並みの水準ではあるが、株価が安値圏にあったことで、素直に好感する動きが先行。
<6932> 遠藤照明 2340 +316大幅高で上昇率トップ。目立った材料は観測されていないが、高いROE水準やLED照明の成長性の高さなどを評価する向きもあるようだ。また、週末の報道ではしまむら<8227>がLED照明を導入して店舗運営を効率化するなどとも報じられており、刺激材料と捉える向きもあるようだ。
<8591> オリックス 1655 +46買い優勢。本日は、その他金融や不動産など金融緩和メリット銘柄が業種別の上昇率上位。米国のテーパリング先送り観測などから、世界的な金融緩和の長期化観測などが高まっているもよう。同社に関しては、クレディ・スイス(CS)が投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を1620円から1820円に引き上げている。第2四半期の当期純利益は435億円と順調推移を予想、利益は会社計画を上回る可能性が高いと指摘している。
<7269> スズキ 2470 +57しっかり。上半期営業利益は前年同期比3割強増加の900億円弱になったもようとの観測報道が伝わっている。従来予想は825億円、半期ベースで過去最高となるもよう。「スペーシア」の販売好調に加えて、為替の円安が収益の押し上げ要因と。観測数値に関しては、市場予想をやや上回る水準とみられる。また、米国のテーパリング先送り観測は、新興国関連銘柄にとっての安心材料との見方も。《FA》