資生堂、仏ロレアル社への子会社売却に関して協議開始 約300億円規模
2013年10月18日 12:50
資生堂は18日、仏化粧品大手ロレアル社に資生堂の仏子会社2社を2億3000万ユーロ(約300億円)で売却することについて、ロレアル社と独占交渉契約を締結し、協議を開始すると発表した。
売却する予定の2社はカリタ社とデクレオール社。両社は資生堂グループのプロフェッショナル事業の一角を占めるブランドであり、主にヨーロッパにおいて、サロン等のプロフェッショナルチャネルと小売店の双方にスキンケア製品やその施術サービスを提供している。
資生堂は、経営課題を一掃し、もう一度成長軌道に乗るために、「強い領域をより強く」「大きな領域をより大きく」「収益性の高い領域でより利益を生み出す」という考え方のもと、聖域を設けず、全社を挙げて徹底した「選択と集中」に取り組んでいる。この取り組みの一環として、プロフェッショナル事業においても「選択と集中」の検討を進め、同事業の持続的な成長性確保のためのベストな方向性を検討している中、ロレアル社からカリタ社とデクレオール社の譲渡に関する提案を受けたことから、今回独占交渉を開始することとなった。
なお、資生堂は、プロフェッショナル事業について、日本・中国を中心とするアジアで大きく成長している「資生堂プロフェッショナル」と、米国・ヨーロッパで成長性を確保している「Joico(ジョイコ)」に注力することを検討している。また、地域としては、市場が急速な成長を遂げているアジアでの展開を加速することを検討している。資生堂グループにとってプロフェッショナル事業は化粧品事業に次ぐコア事業であり、今後もアジアのプロフェッショナル業界におけるリーディングカンパニーとなるための取り組みを続けていく方針。