ソフトバンクとガンホー、フィンランドのゲーム会社を約1515億円で買収

2013年10月15日 21:27

 ソフトバンクとガンホー・オンライン・エンターテイメントは15日、両社がフィンランドに共同で設立する特別目的会社(SPC)を通じて、フィンランドを拠点にモバイル端末向けのゲーム事業を展開するスーパーセル社の議決権付株式の51%を総額15.3億ドル(約1,515億円)で取得することについて、15日にスーパーセル社並びに同社株主及び同社株主の代表と合意に至ったと発表した。なお、今回の取引によりスーパーセル社はソフトバンクの子会社となる。スーパーセル社は引き続き独立性を保ちながらも、ソフトバンク及びガンホーとのパートナーシップを生かしてさらなる成長を目指していく。

 スーパーセル社はフィンランドを拠点にモバイル端末向けのゲーム事業を展開している。ゲームアプリ「Clash of Clans」及び「Hay Day」を提供し、同2タイトルは「App Store」のトップセールスランキングにおいて、それぞれ137カ国と96カ国で1位を獲得した実績がある。また、同社は2013年2月~8月の7カ月間、「App Store」の「ゲーム」カテゴリにおける売上で世界1位となった。今回の買収取引後は、ソフトバンク及びガンホーとの戦略的パートナーシップの下、「The first truly global games company」という目標に向かって成長を加速させていく。

 ガンホーは、2002年よりオンラインゲーム事業を展開し、開発・継続的な運営に関する確かな実績・豊かなノウハウを蓄積してきた。現在ではスマートフォン向け「パズル&ドラゴンズ」が日本国内で1,900万ダウンロードを突破し、北米・韓国でも100万ダウンロードを達成するなど事業領域の拡大に注力している。今回のスーパーセル社買収により、世界100カ国以上に向けて事業展開を行うスーパーセル社の海外マーケティング力と「AppStore」の「ゲーム」カテゴリにおける同社のポジショニングを生かし、ガンホーグループの世界展開をさらに強化していく方針。

 また、ソフトバンクは、今年7月に米国のスプリント・ネクステル・コーポレーション(現スプリント・コミュニケーションズ・インク)の買収を完了し、事業基盤を日本から米国へと拡大させた。今後、ガンホーとスーパーセル社をコンテンツ分野の牽引役とし、「モバイルインターネット世界No.1」に向かって邁進していく。

 買収方法に関しては、ソフトバンクが約12.24億ドル(出資比率80%)、ガンホーが約3.06億ドル(出資比率20%)を間接的に出資し、共同で今回の取引における買収主体となるSPCをフィンランドに設立する。同買収SPCは、取引完了時点においてスーパーセル社の議決権付株式の51%を総額15.3億ドルで取得する。なお、株式の取得は既存株主から51%の議決権付株式を取得する方法にて行われる。これによりスーパーセル社はソフトバンクの子会社となる。また、ガンホーは買収SPCを持分法適用関連会社とするため、スーパーセルの損益を持分法にて取り込むことになる。

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