三菱航空機と三菱重工、MRJ飛行試験機初号機の最終組み立てを開始

2013年10月15日 19:17

 三菱航空機と三菱重工業は15日、次世代のリージョナルジェット機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の飛行試験機初号機の最終組み立てを、三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所の小牧南工場(愛知県西春日井郡)で開始すると発表した。

 これまで飛島工場(愛知県海部郡)で組み立ててきた機体構造部位のうち、中部胴体を13日に小牧南工場に移送したのを受けて着手するもので、今後順次搬入される飛行試験機の胴体や主翼などの機体構造部位を結合し、電気配線や油圧配管などの取り付け、さらには必要な装備品の装着に取り組んでいく。

 今後大江工場(名古屋市港区)で組み立てる垂直尾翼、水平尾翼や、米プラット・アンド・ホイットニー(Pratt & Whitney)社から供給される大幅な燃費低減を実現する最新鋭エンジンなども機体に組み込む計画で、国産初のジェット旅客機MRJは徐々にその最終的な姿を現すこととなる。

 MRJは三菱航空機が開発する70~90席クラスの次世代民間旅客機。世界最先端の空力設計技術、騒音解析技術などの適用と、最新鋭エンジンの採用により大幅な燃費低減と騒音・排出ガスの削減を実現。圧倒的な運航経済性と環境適合性により、エアラインの競争力と収益力の向上に大きく貢献する。また、1列4席の配置、大型のオーバーヘッド・ビンの装備などの採用により、これまでのリージョナルジェット機にはない快適な客室空間を提供する。

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