高齢になるにつれ、意に反して高リスクを選んでしまう矛盾行動

2013年10月2日 18:39

danceman 曰く、 シドニー大学、ニューヨーク大学、イェール大学医学大学院が共同で行った研究によれば、年齢とともに決断能力が低下するため、65歳以上の高齢者は若い世代と比べると金銭的な決定を行う際に本来の意思と矛盾する方を選んでしまう傾向があるとのこと(本家/.Business Insider記事)。

 12歳から90歳の参加者135人を対象に、例えば5ドルの報酬又は当たれば20ドルが貰える宝くじのいずれかを選ぶといった決断を下す実験を行った。320個の設問に回答して貰った結果、65歳以上の人の儲けは、21から25歳の若者世代より39%も少なく、30から50歳の中年世代より37%少なかった。

 その原因は、高齢者の決断には一貫性が無く矛盾した面があるからなのだそうだ。高齢者はギャンブルよりも安定した収入を優先する傾向があるものの、例えば5ドルの損失を被る可能性のあるギャンブルと損失が0から8ドルのギャンブルのいずれかを選ぶ場合、リスクの高い方を選んでしまうのだという。高齢者はリスクの高いものを好む傾向があるのではなく、安定志向であるにも関わらず意に反した決断を誤って下してしまうことが分かった。

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