総理の決断「高く評価する」 米倉経団連会長
2013年10月2日 09:04
日本経済団体連合会の米倉弘昌会長は安倍総理が消費税の3%引き上げを来年4月に実施すると決断したのを受け、1日、「安倍総理の決断を高く評価する」と発表した。経団連は当初から予定通りの消費税引き上げを政府に求めていた経緯がある。
米倉会長は安倍総理が同時に発表した5兆円規模の経済政策パッケージについても「大胆な投資減税や研究開発税制の維持拡充をはじめとする税制措置や家計負担軽減策からなる経済対策が取りまとめられたことは大変心強い」と期待した。
また、米倉会長は「法人税実効税率の引き下げの第一歩として、復興特別法人税の前倒しでの廃止の方向性が打ち出されたことを大いに歓迎する」と述べた。安倍総理は12月中に廃止するかどうかの結論を出すことを表明している。
また、米倉会長は、安倍政権が打ち出した経済政策パーケージや3%の消費税引き上げ決断を評価したうえで「政府は大胆な規制改革の断行や事業環境の国際的なイコールフッティングの実現などの成長戦略の実行、持続可能で成長と両立する社会保障制度の再構築、財政健全化への不断の取り組みを継続して進めていただきたい」と期待を述べ、「経済界としてもイノベーションを加速させ、投資の拡大、雇用の創造、報酬の引き上げなど経済の好循環の実現に努めていく」として、経団連としても従業員の給与引き上げに取り組んでいく考えを示した。
ただ、大半の給与労働者は中小零細企業に従事しており、そうした企業従事者の報酬アップを図るには大手企業が中小企業との取引の中で支援していくことも求められている。また、非正規労働者のうち、希望する人には正規労働者への道を拡充することも求められている。(編集担当:森高龍二)