三菱自、コンパクトSUV「ASX」をマレーシアで現地生産へ

2013年10月1日 17:13

 三菱自動車は1日、マレーシアでコンパクトSUV 「ASX」(日本名:RVR)の現地生産・販売を開始する計画であることを発表した。

 現在、三菱自動車はマレーシアにおいて、Mitsubishi Motors Malaysia Sdn. Bhd.(以下MMM社)を総販売代理店として完成車輸入販売事業を手がけている。MMM社は2005年の設立以降、商用車セグメントに属するピックアップトラック「トライトン」を中心に順調に販売を伸ばしているが、三菱自動車として同国での事業規模をさらに拡大していくためには、同国のメインマーケットである乗用車セグメントでの事業展開の強化が不可欠であり、その第一歩として、すでに日本製完成車としてマーケットに投入し好評を博している「ASX」を現地生産モデルに切り替え、同モデルの販売活性化を図る考え。

 「ASX」の現地生産化にあたっては、MMM社と連携してマレーシアで広く自動車関連ビジネスを展開するTan Chong Motor Holdings Sdn. Bhd.社傘下の自動車組立会社であるTan Chong Motor Assemblies Sdn. Bhd.社に車両組立を委託する。2014年1月に生産を開始し、2014年2月からMMM社の販売網を通じて販売を開始する予定。

 三菱自動車は、マレーシア市場において2006年に「トライトン」の販売を開始した後、2009年には中型SUV「パジェロスポーツ」を発売し、SUV系車種の販売を飛躍的に増加させた。さらにその後、2010年のコンパクトSUV「ASX」、2012年のグローバルコンパクトカー「ミラージュ」と、乗用車セグメントで相次いで新型車を投入し、市場の拡大に伴う顧客ニーズの多様化に合わせて商品ラインナップの拡充に努めている。将来的には、現地生産車種の追加を含めて乗用車ラインナップの一層の充実化を図りながら、さらなるシェアアップを目指す考え。

 三菱自動車は、2011年1月に公表した2013年度までの中期経営計画「JUMP 2013」において、その事業戦略の柱の一つとして「新興市場への経営資源の集中」を掲げている。中でも、アセアン地域での事業基盤強化を新興市場対応の中心に据えており、マレーシアにおける「ASX」の現地生産・販売の計画はその一環をなすものとなる。

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