「秋相場本番」、消費税引上決定なら外国人買いも戻り年末年始高へ=犬丸正寛相場展望
2013年9月27日 16:16
来週は10月入りで『秋相場本番』である。とくに、重要な政策課題の『消費税』が10月1日にもはっきりする見通しだ。
引上決定なら、(1)景気刺激策に拍車がかかる、(2)外国人投資家の買いが増加する、といったことが予想されマーケットには好影響が期待される。
一方、NYダウはシリア攻撃の延期、金融緩和縮小決定の延期、という2つの延期を好感して9月18日には1万5709ドル(場中値)と、8月2日の1万5658ドルを抜いて最高値を更新した。しかし、高値での持続力はなく、その後、5連続陰線となるなど、やや心配な展開となっている。このままの調整が続くと、『一文新値型のダブル天井』となってしまう心配があるからだ。
このため、来週はNYダウがどこまで戻すことができるか、あるいは一気に高値を抜くことができるのか、といいった点が注目される。高値更新なら日本株に対し、とくにトヨタ自動車など優良株にプラスに働くものとみられる。
しかも、その場合は、東証1部の売買単価(6日平均)が7月31日の894円をピークに下がり続け、『中低位株優勢』の展開となっている中で足元では650円前後で下げ渋り状態となっていることからトヨタなど値ガサ株が狙われやすいタイミングとなっている。NYダウが上伸ということになれば値ガサ株に物色のホコ先が向かう可能性はあるだろう。
その場合は、いったん内需関連中心の中低位株は休息に入ることが予想される。もちろん、休息であって本格調整にはならないだろう。消費税引上なら引き上げ後の景気落ち込み対策で設備投資減税、公共投資などの景気刺激策が予想されるからだ。オリンピック、リニア、カジノ、東日本復興、設備関連、iPSなど内需型のテーマ関連は息の長い活躍が期待される。
とくに、オリンピック関連の大成建設、リニア関連の飛島建設などは、1段上げが終ったところであり、まだ2段上げ、3段上げが期待される。
また、消費税引上決定なら財政改善に明るさの出ることから外国人投資家は買い姿勢を高めてくるものとみられる。ただ、害極人投資家は買いの中心をグローバル優良銘柄とするか、内需関連銘柄とするか、どちらにウエートを高めるかを決めかねているようにもみえる。仮に、内需関連中心ということなら一連のテーマ性銘柄を勢いづかせるものとみられる。
秋相場は年末年始を見据えた主役銘柄を探る展開が予想される。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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