東京電力、チタン工業、大崎電気など/本日の注目個別銘柄
2013年9月27日 15:41
<9501> 東京電力 597 +37買い気配から大幅高。柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に向けた安全審査を規制委に申請すると発表している。新潟県知事が申請を条件付きで承認したもよう。足元ではこうした方向性も織り込みつつあったが、来春再稼働の実現性が高まったことで、収益の落ち込みに歯止めが掛かっていくとの期待感が先行へ。引き続き、個人投資家の商いが中心とは見られるが、まずは買い戻しの動きなどが急がれる状況とみられる。
<3402> 東レ 644 +10買い優勢。炭素繊維で世界3位の米ゾルテックを買収するとの報道が伝わっている。買収金額は600-700億円、同社の世界シェアは現在の2割から3割に上昇することになる。豊富な現預金の状態から、資金負担増などに対する警戒も限定的なもよう。炭素繊維は将来的な成長期待が高い分野であり、積極的な事業拡大策には評価も高まりやすいようだ。
<3408> サカイオーベ 147 -1朝方は賑わい、一時は3月8日来の高値を更新する25円高まで。東レ<3402>が世界3位の海外炭素繊維会社を買収すると伝わっていることで、再編期待の流れなどが波及しているものと観測される。炭素繊維の開発を推進中で、東レが筆頭株主となっている同社には連想感が波及しやすいとみられる。ただ、短期資金が商いの中心で、後場入り後は急速に伸び悩む。
<5805> 昭和電線HD 112 +8急伸、5月22日の年初来高値を一気に更新している。特に新規材料は観測されないものの、低位材料株循環物色の流れが波及しているようだ。リニア開発に伴うトンネル工事需要の拡大期待を背景に、前日は熊谷組<1861>を筆頭に関連の低位建設株が活況となっている。超伝導コイルの開発などを手掛けている同社にも、リニア関連としての関心が高まる状況のようだ。
<5101> 横浜ゴム 995 +57強い動き目立つ。前日に気象庁では、12-2月の予報を発表している。平年よりも雪が多く寒い冬になるとみられているようだ。シティでは、9月の時点で寒冬予想が発表されるのは過去数年なかったことであり、今後冬タイヤの出荷が想定以上に伸びる可能性があると指摘している。なお、セクター内では同社株の割安感が強まってきているとも。
<5991> ニッパツ 1039 -34売り優勢。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げしている。HDD用サスペンションの下振れ懸念に加えて、ばねやシートなどの自動車部品も対自動車市場の減速によるネガティブな影響が避けられない状況と指摘。自動車部品業界の中では、米国市場や中国へのエクスポージャーが相対的に低く、タイの影響が大きくなっている。
<4205> ゼオン 1257 -67売り先行。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は上半期が130億円から150億円、通期では270億円から280億円に増額修正している。円安進行による採算改善などが背景とみられる。ただ、業績の上振れは想定線であり、市場コンセンサスは上半期が165億円程度、通期では330億円程度になっている。特にサプライズはなく、むしろ想定比下振れとしてネガティブ視する流れにも。
<4098> チタン工業 260 +35朝方から強い動きが目立つ。同社のほか、石原産業<4028>やテイカ<4027>など酸化チタン各社の強い動きが目立っている。特に目立った材料は観測されていないが、ノーベル賞候補として、昨日から「オートフォジー」関連が人気化している。新たな有力候補者が手掛けている分野として注目されている。一方、以前から有力候補とされている藤嶋氏は酸化チタンの光触媒反応を発見した研究者であり、酸化チタン関連にもノーベル賞関連としての物色が向かっているといった見方も。
<6644> 大崎電気 595 +43買い先行。英国で通信ハブ1000万台を受注したと一部で報じられている。受注額は250億-300億円の見込みとされているが、同社の前期実績売上高は600億円強の水準であり、業績インパクトは大きくなるとの期待感が先行へ。スマートメーター関連は今後も市場の成長期待が高く、実績の積み上げによる先行き期待なども高まりやすいとみられる。
<2193> クックパッド 3700 +195大幅続伸。米フェイスブックが上場来初の50ドル台乗せとなっており、関連銘柄の一角として刺激材料につながっているようだ。同社はフェイスブックの戦略パートナーに選出されており、関連銘柄としての位置づけが高い。フェイスブックに関しては、良好なモメンタムの継続を背景に、足元でゴールドマンやジェフリーズなど目標株価引き上げの動きが相次いでいるようだ。《FA》